方針
1/x が単調減少であることを利用し、和を上下から定積分で挟む。下側では区間 [n,n+1]、上側では区間 [n−1,n] を使う。整数部分だけを求めるため、和が398より大きく399より小さいことを示せば十分である。
解答
x>0 で 1/x は単調に減少する。
まず下から評価する。各自然数 n について、区間 [n,n+1] ではx1≦n1である。したがって∫nn+1xdx<n1である。これを n=1,2,…,40000 について足すとn=1∑40000n1>∫140001xdx=2(40001−1)>398となる。最後の不等号では 40001>200 を用いた。
次に上から評価する。n≧2 について、区間 [n−1,n] ではx1≧n1であり、区間の内部では不等号は厳しい。したがってn1<∫n−1nxdxである。よってn=1∑40000n1=1+n=2∑40000n1<1+∫140000xdx=1+2(200−1)=399.以上より398<n=1∑40000n1<399である。したがって整数部分は 398 である。
別解
解法2(平方根差の望遠和)
方針
定積分を使わず、各項を隣り合う平方根の差で挟む。分母を有理化すると、下側には 2(n+1−n)、上側には 2(n−n−1) が使える。和を取ると中間項が消え、398と399の間に直接挟める。
解答
自然数 n について2(n+1−n)=n+1+n2<n1である。したがってn=1∑40000n1>2n=1∑40000(n+1−n)=2(40001−1)>398.一方、n≧2 ではn1<n+n−12=2(n−n−1)である。よってn=1∑40000n1=1+n=2∑40000n1<1+2n=2∑40000(n−n−1)=1+2(200−1)=399.したがって398<n=1∑40000n1<399であり、整数部分は 398 である。
総評
難度5、計算量3。目安時間は12分。和そのものを正確に求める問題ではなく、整数部分を決めるために幅1未満で挟む問題である。単調減少関数では、下からの評価と上からの評価で積分区間を1つずらすのが定石である。下側は [n,n+1]、上側は [n−1,n] を使うと、自然に398と399の間に入る。40001>200 と 40000=200 の使い分け、上側で最初の項 1 を別にすることがミスしやすい点である。 積分はすべて独立表示へ直した。第2解法では平方根差による望遠和で同じ上下評価を得た。
冊子PDFで見る阪大の数列の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。