方針
動く球 の中心 が満たす条件に置き換える。 が半径3の球 の内部にある条件は中心間距離 ,半径1の球 の外部にある条件は中心間距離 である。したがって,求める立体は半径2の球から,中心距離2の同じ半径2の球との共通部分を除いたものになる。主解では球冠の体積で重なりを引き,別解では軸方向の断面積を積分する。
解答
半径3の球 の中心を ,半径1の球 の中心を とする。 と は内接しているので である。
半径1の球 の中心を とする。条件(A)より, が の内部にあるか内接するためには であることが必要十分である。
また条件(B)より, が の外部にあるか外接するためには であることが必要十分である。
したがって は,中心 ,半径2の球のうち,中心 ,半径2の球の内部を除いた部分である。ただし境界は体積に影響しない。
半径2の2つの球の中心間距離は2である。共通部分は,2つの合同な球冠からなる。2つの中心のちょうど中間の平面が共通部分を二等分し,各球における球冠の高さは である。
半径 ,高さ の球冠の体積は である。ここでは , だから,1つの球冠の体積は である。よって2球の共通部分の体積は である。
中心 ,半径2の球の体積は だから,求める体積は である。
中心が動ける領域の断面
半径2の青い球から、中心距離2の橙の球との共通部分を除く。
別解
方針
2球の中心を 軸上に置き、各 における断面を円板または円環として表す。断面の形が変わる で積分区間を分ける。
解答
を原点, を 軸上の点 に置く。 とし, とおくと,条件は である。 では第2条件は自動的に満たされるので,断面積は である。 では外側の円板から内側の円板を除くので,断面積は である。 では第2条件を満たす点はない。
したがって体積はであり,となる。
総評
目安時間は20分前後。動く球の中心範囲へ変換すると,半径2の球から同じ半径2の球との重なりを除く問題になる。採点上は,条件(A)で ,条件(B)で になる理由と,2球の中心間距離が2であることを明確にするのが重要である。球冠公式を使う場合は高さが1であること,積分で解く場合は で断面の形が変わることに注意したい。