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大阪大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

Cは、2つの放物線P1:y=x2/(4a)a>0)とP2:y=x2/(4b)+mb>0,m>0)で囲まれた領域内にあり、両方の放物線と共有点をもち、さらにy軸上に中心をもつとする。

(1) CP1およびP2のそれぞれと1点のみを共有するならば、m4aかつm4bであることを示せ。

(2) CP1およびP2のそれぞれと2点のみを共有するならば、(a+b)2<maかつ(a+b)2<mbであることを示せ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

図形と方程式方程式・不等式論証・証明 座標設定判別式円の性質不等式評価

方針

円の中心を (0,c)、半径を r とする。下側の放物線では x2=4ay を円の式へ代入し、共有点の高さ y に関する二次方程式を作る。上側では z=my と置いて同じ形にする。(1)では共有点が1点なら対称性から両頂点で接し、残る根が領域外となる条件を読む。(2)では2個の共有点が対称な接点となるので二次方程式は正の重解をもち、重解の位置と判別式から半径の厳密な下界を得る。

解答

C の中心を (0,c)、半径を r とする。下側の放物線 P1 上では x2=4ay だから、円との共有点の y 座標はy2+(4a2c)y+c2r2=0を満たす。上側では z=my とおくと x2=4bz であり、共有点の z 座標はz2+{4b2(mc)}z+(mc)2r2=0を満たす。

(1) 放物線と円はいずれも y 軸対称である。共有点が1個だけならその点は y 軸上にあり、P1 とは (0,0)P2 とは (0,m) で共有する。円は2放物線の間にあるので 0<c<m でありr=c=mc,m=2rである。

下側の交点方程式に r=c を代入するとy(y+4a2c)=0.y=0 以外に y>0 の根をもたないため 2c4a0、すなわち c2a である。よって m=2c4a である。

同様に上側の交点方程式へ r=mc を代入するとz{z+4b2(mc)}=0.z=0 以外に z>0 の根をもたないため mc2b である。mc=r=m/2 より m4b である。

(2) 各放物線との2共有点は y 軸に関して対称で、x0 である。円は2放物線で囲まれた領域内にあるため、共有点で曲線を横切ることはなく、2つの交点方程式はそれぞれ正の重解をもつ。

下側の交点方程式の重解は y=c2a>0 であり、判別式を0とするとr2=4a(ca).c2a>0 だから c>2a、したがって r2>4a2 である。同様に上側の交点方程式の重解は z=mc2b>0 でありr2=4b(mcb),r2>4b2を得る。

2つの等式からc=a+r24a,mc=b+r24bである。これらを加えるとm=a+b+r2(a+b)4ab.ここで r2>4b2 を使えばm>a+b+b(a+b)a=(a+b)2aであり、(a+b)2<ma を得る。また r2>4a2 を使えばm>a+b+a(a+b)b=(a+b)2bであり、(a+b)2<mb を得る。

2つの放物線と内接する円

中心を (0,c)、半径を r とし、共有点の高さについて2次方程式を作る。

総評

難度8、計算量7。想定時間は30分程度。中心を (0,c) と置き、交点条件を x ではなく高さ y と上端からの深さ z=my の二次方程式にするのが核心である。(1)は対称性から唯一の共有点が頂点だと判断し、第2の正根がない条件を読む。(2)では領域内に収まる円なので共有点は交点ではなく接点であり、二次式が正の重解をもつ。重解が正であるという厳密不等式が r>2a,2b を生み、最後の2本の不等式につながるため省略できない。

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出典: 大阪大学 2010年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。