方針
円の中心を 、半径を とする。下側の放物線では を円の式へ代入し、共有点の高さ に関する二次方程式を作る。上側では と置いて同じ形にする。(1)では共有点が1点なら対称性から両頂点で接し、残る根が領域外となる条件を読む。(2)では2個の共有点が対称な接点となるので二次方程式は正の重解をもち、重解の位置と判別式から半径の厳密な下界を得る。
解答
円 の中心を 、半径を とする。下側の放物線 上では だから、円との共有点の 座標はを満たす。上側では とおくと であり、共有点の 座標はを満たす。
(1) 放物線と円はいずれも 軸対称である。共有点が1個だけならその点は 軸上にあり、 とは 、 とは で共有する。円は2放物線の間にあるので でありである。
下側の交点方程式に を代入すると 以外に の根をもたないため 、すなわち である。よって である。
同様に上側の交点方程式へ を代入すると 以外に の根をもたないため である。 より である。
(2) 各放物線との2共有点は 軸に関して対称で、 である。円は2放物線で囲まれた領域内にあるため、共有点で曲線を横切ることはなく、2つの交点方程式はそれぞれ正の重解をもつ。
下側の交点方程式の重解は であり、判別式を0とすると だから 、したがって である。同様に上側の交点方程式の重解は でありを得る。
2つの等式からである。これらを加えるとここで を使えばであり、 を得る。また を使えばであり、 を得る。
2つの放物線と内接する円
中心を 、半径を とし、共有点の高さについて2次方程式を作る。
総評
難度8、計算量7。想定時間は30分程度。中心を と置き、交点条件を ではなく高さ と上端からの深さ の二次方程式にするのが核心である。(1)は対称性から唯一の共有点が頂点だと判断し、第2の正根がない条件を読む。(2)では領域内に収まる円なので共有点は交点ではなく接点であり、二次式が正の重解をもつ。重解が正であるという厳密不等式が を生み、最後の2本の不等式につながるため省略できない。