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大阪大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験(数学理系)理系(後期)数学 第3問

Oを原点とするxyz空間に3点A(2,2,0)B(6,2,0)C(2,4,0)をとり,球S:x2+y2+(z4)24を考える.

(1) 三角形ABCの周または内部の点をPとする.このとき,α+β+γ=1となる0以上の3つの実数α,β,γを用いてOP=αOA+βOB+γOCと表されることを示せ.

(2)Pが三角形ABCの周および内部を,点Qは球Sの表面および内部を動くとき,線分PQの中点Mが動いてできる立体をVとする.3点A,B,Cに対して,大きさ1以下のベクトルrα+β+γ=1となる0以上の3つの実数α,β,γを用いてOR=αOA+βOB+γOC+rと表される点R全体のなす集合をWとする.VWが一致するような3点A,B,Cを求めよ.

(3) 立体Vの体積を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

ベクトル図形と方程式積分 座標設定ベクトル成分計算面積計算体積計算定積分評価

方針

(1)P=A+u(BA)+v(CA) と置き,三角形内の条件 u,v0,u+v1 を係数へ読み替える.(2)では球の中心を H=(0,0,4) とし,Q=H+2rr1 と表す.中点は三角形 (A+H)/2,(B+H)/2,(C+H)/2 と単位球の和になる.(3)は高さ 2+h の断面を考え,半径 1h2 だけ平面三角形を外側へ広げた図形の面積を積分する.

解答

(1) 三角形 ABCA を直角とする三角形である.P=(x,y,0) とすると,P が三角形の周または内部にあるための条件はx2,y2,3x+4y10である.ここでu=x+28,v=y+26とおくと u,v0 であり,最後の不等式から u+v1 である.またP=A+u(BA)+v(CA).したがって α=1uvβ=uγ=v とおけば,3数は0以上で和が1となりOP=αOA+βOB+γOCと表される.

(2)S の中心を H=(0,0,4) とする.球内の点 QOQ=OH+2r(r1)と表せる.(1)の表示を用いると,中点 MOM=12(OP+OQ)=αOA+OH2+βOB+OH2+γOC+OH2+r.したがってA=A+H2=(1,1,2),B=B+H2=(3,1,2),C=C+H2=(1,2,2)とすれば V の全ての点は W に属する.逆に,この表示を満たす係数と r から (1) の点 P と球内の点 Q=H+2r を作れば,その中点が R になる.よって V=W である.

(3) 三角形 ABC は辺の長さが3,4,5の直角三角形であり,面積は6,周の長さは12である.平面 z=2+hV を切る.ただし 1h1 とする.この断面は,三角形 ABC を平面内でρ=1h2だけ外側へ広げた図形である.

この平面図形は,もとの三角形,3辺に沿う幅 ρ の長方形,および3頂点の外側にできる扇形に分けられる.外角の和は 2π なので扇形の面積の和は πρ2 である.したがって断面積は6+12ρ+πρ2=6+121h2+π(1h2).よって立体 V の体積=11{6+121h2+π(1h2)}dh=12+12π2+π43=12+22π3.水平断面の形

別解

解法2

方針

(1) (2)で立体 V が三角形 ABC と単位球の和であることを確認する.体積は水平断面積分ではなく,三角柱,3辺に沿う半円柱,3頂点に付く球形の扇形へ重複なく分解して求める.

解答

(1) A+u(BA)+v(CA)=(2+8u,2+6v,0)とおく.三角形 ABC の周または内部ではu0,v0,u+v1である.そこでα=1uv,β=u,γ=vとすれば,3数は0以上で和が1となりOP=αOA+βOB+γOCを得る.

(2)

球の中心を H=(0,0,4) とするとQ=H+2r,r1と書ける.したがって中点 MM=αA+H2+βB+H2+γC+H2+rである.よってA=(1,1,2),B=(3,1,2),C=(1,2,2)とすればよい.逆向きも同じ式から成り立つので V=W である.

(3)

三角形 ABC は辺長 3,4,5,面積6,周長12の直角三角形である.V はこの三角形から距離1以下にある点全体であり,次の3種類へ分解できる.部分体積三角形を上下に厚さ1ずつ広げた三角柱26=123辺に沿う半円柱π212=6π3頂点に付く球形の扇形4π3最後の球形部分は,平面三角形の外角の和が 2π であるため,3頂点分を合わせると単位球1個分になる.したがってVol(V)=12+6π+4π3=12+22π3である.

総評

難度8,計算量7,目安時間30分.中点を取ることで,半径2の球が半径1の球へ縮み,三角形の各頂点は球の中心との中点 A,B,C へ移る.体積は水平断面の平行図形を積分する方法と,三角柱・半円柱・球形部分へ分解する方法を収録した.いずれも重複なく 12+22π/3 となることを確認できる.

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出典: 大阪大学 2009年度 後期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。