方針
高さ で切った断面を調べる。 の断面は中心 、半径1の円板、 の断面は中心 、半径1の円板になる。 とおくと2中心間距離は なので、切り口は2つの単位円の共通部分である。共通部分の面積を「扇形2つから二等辺三角形2つを引く」として と求め、最後に による置換で体積積分を計算する。
解答
(1)
まず を高さ の平面で切る。点 が線分 上にあるから、 に対して と表せる。また、 は平面 上の中心 、半径1の円板内を動くので、 と書ける。したがって となり、高さ における の断面は で表される。これは中心 、半径1の円板である。
同様に、 については、線分 上の点 が と表されるので、高さ の断面は である。これは中心 、半径1の円板である。
いま問題では とおく。このとき2つの円板の中心間距離は である。
切り口を平面上で見ると、次のような2円板の共通部分になる
(図は位置関係を示す模式図)。
したがって切り口は、中心間距離が である2つの単位円の共通部分である。2つの円の交点とそれぞれの中心を結ぶと、各円で中心角 の扇形から、面積 の二等辺三角形を引いた部分ができる。それが2つあるから、切り口の面積は である。
(2)
体積は、(1)で求めた断面積を について から まで積分すればよい。 とおくと であり、 のとき 、 のとき である。したがってである。
まず、部分積分によりである。また、であり、 とおくとである。
よって である。
総評
立体を直接描こうとするより、高さ一定の断面を2つの円板の共通部分として読むことが重要な空間図形問題である。目安時間は25分。 の断面中心が 、 の断面中心が になる理由をベクトルの成分で書くと、図形の見通しが崩れにくい。共通部分の面積では、中心間距離 から中心角が になる対応を落としやすい。最後の体積積分は と積分区間の反転を丁寧に処理するのが計算上の山場である。