方針
放物線と設定は y 軸対称なので,接点の x 座標を u>0 としてよい。P=(u,u2−1) とおき,線分 OP の直線と接線をそれぞれ求める。S は 0≦x≦u で直線 OP が放物線より上にある面積,T は接線が放物線に接するため差が (x−u)2 になる面積として積分する。最後は S−T=2u−6u3 を u>0 で最大化し,端では最大にならないことも確認する。
解答
放物線 C:y=x2−1 は y 軸対称であり,S と T も接点を y 軸に関して反転しても変わらない。したがって,点 P の x 座標を u>0 としてよい。すると P=(u,u2−1) である。
まず,線分 OP を含む直線は原点と P を通るので y=uu2−1x である。0≦x≦u ではこの直線と放物線で囲まれる部分が S であり,S=∫0u{uu2−1x−(x2−1)}dx=[2uu2−1x2−3x3+x]0u=2u(u2−1)−3u3+u=6u3+2u.次に,C の x=u における接線を求める。y=x2−1 の微分係数は 2x なので,接線 l は y−(u2−1)=2u(x−u) すなわち y=2ux−u2−1 である。放物線と接線の差は (x2−1)−(2ux−u2−1)=(x−u)2 であるから,y 軸と接線と放物線で囲まれる面積は T=∫0u(x−u)2dx=[3(x−u)3]0u=3u3 である。
したがってS−T=(6u3+2u)−3u3=2u−6u3である。これを H(u)=2u−6u3(u>0) とおく。微分すると H′(u)=21−2u2=21−u2 であるから,0<u<1 で増加し,u>1 で減少する。また u→0+ では H(u)→0 であり,u が大きくなると H(u) は負になる。よって最大は u=1 でとる。
最大値は H(1)=21−61=31 である。
最大値を与える u=1 の配置では、線分 OP は x 軸上にあり、接線は y=2x−2 である。2つの面積の位置関係は次のようになる。
総評
公式の出題意図は、放物線と直線で囲まれた面積を積分で表し、その最大値を求める力を問うとしている。面積を接点の座標で1変数化する微積分問題。目安時間は18分前後。対称性により u>0 としてよいこと,S では線分 OP が放物線より上にあること,T では放物線と接線の差が平方 (x−u)2 になることが主要な得点源である。S と T を取り違えると符号が逆になりやすい。最後の最大化では,u=1 の停留点だけでなく,u>0 の範囲で増減が変わることを確認すると答案として安定する。
複数の接点で S,T を数値積分し、S−T=u/2−u3/6 と最大値 1/3 を独立検算した。
冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2025年度 一般選抜 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。