方針
行列を の形に分解し、 が任意の点を 方向の直線へ移す変換であることを見る。(2) は にうつされる点全体、つまり を満たす点 の集合を求める問題である。回転 の後で を作用させ、結果の点が になることを成分計算で確認して、横一直線を得る。
解答
(1)
与えられた行列を とおくとである。
したがって、任意の点の位置ベクトルを とするととなる。つまり は常にの実数倍である。
よって、移った点は原点を通り傾き の直線上にある。求める直線は である。
(2)
点 が によって にうつされる条件を求める。
原点のまわりに 回転する変換 はである。これに を作用させると、(1) の表示よりである。したがって となる。
いま は 上にあるので である。 となるためには すなわち であればよい。 には条件がない。
よって、 にうつされる点全体のつくる図形は直線 である。
回転後に で直線 へ射影され、 の逆像は水平な直線になる
別解
解法2
方針
(1) 行列積をそのまま成分で計算し、像の座標が常に を満たすことを示す。(2) 回転 の座標表示を代入して を直接計算し、逆像の条件が第2座標だけを固定することを読み取る。
解答
(1) 点 の による像を とするとしたがってである。よって全ての像は上にある。逆に、例えば と取れば 上の任意の点が像として得られるので、像全体はこの直線である。
(2) 原点のまわりの 回転はである。これを上の成分表示へ代入するとしたがって だから である。像が になる条件はすなわち だけであり、 は任意である。よって にうつされる点全体はという水平な直線である。
総評
射影型の行列と回転の合成を読む問題。目安時間は20分。行列を と見抜くと、(1) で移った点が直線上にある理由が明確になる。(2) は「 にうつされる点全体」なので、結果として になる元の点を求める点に注意する。合成後の式が に依存せず だけで決まるため、答えは水平な直線になる。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号も確認した。