方針
直接 を計算して の各成分を0にする。まず上段2成分と下段右成分から方程式を取り、 で が分かるので、共通に現れる式を整理して と を絞る。計算だけで終わらせず、得られた候補をすべて元の条件に戻して確認する。
解答
とする。計算するとである。したがって が成り立つためには が必要であり、これらが成り立てば十分でもある。
第1式から なので、 である。また第2式から である。
第3式から第1式の一部を利用するため、 を と書く。これを第3式に代入すると すなわち である。よって を得る。
一方、第2式からは である。これらを等しいとして整理すると である。両辺を3倍して整理すると となる。この左辺は と因数分解できる。したがって である。
第1式 から、それぞれ となる。よって求める組はである。
別解
解法2(2次行列の恒等式)
方針
任意の2次行列について直接確かめられる を用いる。 と比較し、非対角成分が0でないことから係数を分岐して全候補を得る。
解答
2次行列について、直接乗算すればが成り立つ。これに を掛けるとしたがって はと同値である。 の右上成分は だから なら 、さらに より である。
なら 、かつ であるからよって を得る。以上よりいずれも上の2条件を満たすため十分である。
総評
行列条件から実数パラメータを全て求める問題で、目安は28分。成分計算では式の脱落、恒等式解法ではとの分岐漏れに注意する。3候補を元の条件へ戻し、必要十分性まで確認して完答となる。