方針
正方向に進む回数を と置くと,8回後の位置は で表せる。 は成功確率 の二項分布に従うので,各 の確率を表にして,確率0.94以上を満たす最短の連続範囲を探す。(2) は1回の移動量の平均を求め,8回分を足せばよい。 連続した範囲であることを意識し,4点で不足,5点で十分という順に確認する。
解答
(1)
1回の試行で,負の方向に1だけ動く確率は であり,正の方向に2だけ動く確率は である。
8回のうち,正の方向に2だけ動く回数を とする。このとき負の方向に1だけ動く回数は であり,8回後の位置 は である。また はに従う。
分母を にそろえると,各 の確率の分子は次の通りである。対応する位置は である。
確率0.94以上を含む範囲をできるだけ短くするには,確率の大きい連続した位置を選ぶ。連続する4個の位置を選んだときの最大確率は である。したがって4個以下の位置を含む範囲では足りない。
連続する5個の位置 を選ぶと,位置は であり,確率は である。よって求める最小の範囲は である。
(2)
1回の移動量を とする。するとであるから,1回あたりの平均は である。8回の移動量の平均はその8倍なので である。
別解
解法2
方針
正方向へ進む回数 の分布を位置の棒グラフとして見る。4つの連続した到達点を含む区間では確率不足であることを最頻部で確認し、5点区間は両側の小さい確率を補集合で除いて0.94を超えることを示す。平均は から求める。
解答
(1) 正方向へ2進む回数を とするとであり、分母を にそろえた分子はである。
到達点は3ずつ離れているので、4個以下の連続した到達点を含む区間のうち確率最大のものは である。その確率は一方、 を含めると、補集合を使って対応する位置は だから、最小の範囲はである。
(2) の平均は である。したがって
総評
難易度は5,計算量は4程度である。想定時間は14分から20分程度。位置を直接追うより,正方向に進んだ回数 を数えると二項分布になる。最小範囲は確率の大きい点をばらばらに選ぶのではなく,数直線上の連続した範囲として考える必要がある。4点では0.94に届かず,5点で届くことを数値で示すと答案として明確になる。平均値は1回分の平均を8倍するのが最短である。端の位置を1つ増減させたときの確率比較まで示すと,「最小」の根拠がはっきりする。