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東北大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

[x]によって実数xをこえない最大の整数を表し,
f(x)=x2[x+12]とおく.

(1) y=f(x)のグラフを描け.

(2) limn02ne2xf(x)dxの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分関数 絶対値の処理、定積分評価置換

方針

床関数の中身から,2m1x<2m+1 では [(x+1)/2]=m となることを読み取り,f(x)=x2m という周期2の三角波に直す。(2) は非負関数なので [0,2n] の積分の極限を [0,) の積分とみなし,周期性により等比級数へ分解する。最初の1周期の積分を丁寧に計算する。

解答

(1)
整数 m に対して 2m1x<2m+1 なら mx+12<m+1 であるから [x+12]=m である。したがってこの範囲では f(x)=x2m となる。

特に 0x<2 ではf(x)={x(0x<1),2x(1x<2)である。また f(x+2)=f(x) が成り立つので,y=f(x) は周期2の三角波である。すなわち,各整数 m について点 (2m1,1),(2m,0),(2m+1,1) を直線で結んだ折れ線を,周期2で繰り返すグラフである。

(2) f(x) は周期2であり,e2x は正で小さくなるので,求める極限は 0e2xf(x)dx である。周期性を用いて0e2xf(x)dx=k=02k2k+2e2xf(x)dx=k=0e4k02e2uf(u)du=02e2uf(u)du1e4である。

ここで1周期分を計算する。02e2uf(u)du=01ue2udu+12(2u)e2uduである。まず ue2udu=(u2+14)e2u だから 01ue2udu=1434e2 である。また (2u)e2udu=(u234)e2u なので 12(2u)e2udu=14e4+14e2 である。よって02e2uf(u)du=1412e2+14e4=(1e2)24となる。

したがってlimn02ne2xf(x)dx=(1e2)24(1e4)=1e24(1+e2)=e214(e2+1)である。

別解

解法2

方針

床関数の値が変わる奇数点を境に、f が高さ0と1を往復する周期2の三角波であることを直接読む。積分は各周期を第1周期へ平行移動し、指数関数が毎周期 e4 倍になることから等比級数にする。

解答

(1) 2m1x<2m+1 のとき[x+12]=m,f(x)=x2m.したがって各整数 m に対して(2m1,1),(2m,0),(2m+1,1)を線分で結ぶ周期2の三角波になる。

(2) 第1周期の積分をJ=02e2xf(x)dxとおく。周期性より2k2k+2e2xf(x)dx=e4kJだからlimn02ne2xf(x)dx=J1e4.(1)一方、0x1 では f(x)=x1x2 では f(x)=2x なのでJ=01xe2xdx+12(2x)e2xdx=(1e2)24.これを(1)へ代入してJ1e4=1e24(1+e2)=e214(e2+1)を得る。

総評

難易度は6,計算量は5程度である。想定時間は18分から25分程度。床関数は周期2の三角波を作っているだけなので,まず1周期の式を正確に書くことが重要である。(2) では周期性と指数関数の重みを合わせて等比級数にする。1周期積分の第2項 12(2u)e2udu の符号を間違えると最終値が大きくずれる。答えは (e21)/(4(e2+1)) であり,周期の重みは e4 である。

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出典: 東北大学 1985年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。