方針
右辺の2つの行列を掛けて成分比較する。下左成分を0にする条件から を選ぶのが自然である。、 から なので であり、 に を取れる。あとは を使って を成分比較から求める。
解答
、 とおく。右辺の積を成分で計算すると、第1行は 第2行は である。これが第1行 、第2行 の行列に等しくなればよい。
まず下左成分を0にするために を満たすように を選ぶ。条件 、 より かつ である。したがって であり、 を満たす がただ1つ に存在する。この範囲では である。
この に対して が成り立つ。ここでは を用いて整理している。
成分比較から、下左成分が0であることに加えて が必要である。 より であり、これを に代入すると である。よって である。また である。
これを だけで表すと、 より であり、 だから である。したがって となる。すなわち である。これにより右辺の各成分は確かに と一致する。
さらに だから、最終的にと、 だけで表せる。
別解
解法2:半角の値を先に定めて直接検算する
方針
条件から なので である。そこで を の半角公式で正に選び、 は と符号が合うように定める。その後、 と置いて積を直接計算し、存在と だけによる表示を同時に示す。
解答
条件 からしたがっては正の実数であり、 である。さらにとおくとよって にを満たす が存在する。このときここでとおく。行列の積を計算すると、下左成分は下右成分はまた上左・上右成分はしたがって所要の分解が成り立つ。
を だけで書けば根号内はいずれも正である。
総評
難度7、計算量7、目安時間22分。原問題が行列分解を明示するため、成分比較と回転行列を用いる。 から を得て と根号内の正値を保証する箇所が重要である。角を選ぶ解法と半角値を直接定める解法で存在を相互確認した。最終答案では を を残さず だけで表示する。