Evolton

東北大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

xyz空間の中の2点A(1,0,1)B(1,0,1)を結ぶ線分をLとし,
xy平面における円x2+y21Dとする.
PL上を動き,点QD上を動くとき,線分PQが動いてできる立体をHとする.

平面z=t (0t1)による立体Hの切り口Htの面積Stと,Hの体積Vを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

積分図形と方程式 座標設定体積計算面積計算

方針

高さ z=t で切り、線分 PQ 上の点を PQ の内分点として表す。P は上の水平線分、Q は下の円板を動くので、切り口は半径 1t の円板を長さ 2t の水平線分に沿って動かした図形になる。これは長方形と2つの半円からなる図形として面積を出し、最後に t で積分する。

解答

直線 L 上の点 PP=(s,0,1)(1s1) と表せる。また D 上の点 QQ=(u,v,0),u2+v21 と表せる。

線分 PQ 上で高さが z=t である点は、0t1 に対して (1t)Q+tP と書ける。したがってその xy 座標は ((1t)u+ts,(1t)v) である。

ここで (1t)u,(1t)v は半径 1t の円板を動き、ts,0ttst を満たす水平線分を動く。したがって切り口 Ht は、半径 1t の円板を長さ 2t の水平線分に沿って動かして得られる図形である。

これは、縦の幅 2(1t)、横の長さ 2t の長方形に、半径 1t の半円2つを付けた形である。よって面積は St=2t2(1t)+π(1t)2 すなわち St=4t(1t)+π(1t)2 である。

体積 V は切り口の面積を高さ方向に積分してV=01Stdt=01{4t(1t)+π(1t)2}dtである。計算すると014t(1t)dt=4(1213)=23であり、01π(1t)2dt=π3である。したがって V=π+23 である。

別解

解法2:切り口を長方形と二つの半円へ分解する

方針

高さ t の点を線分の内分表示で表す。切り口は半径 1t の円板を長さ 2t の線分に沿って平行移動した競技場形になるため、長方形と円に分解して面積を積分する。

解答

直線 L 上の点と円板 D 上の点をP=(s,0,1)(1s1),Q=(u,v,0)(u2+v21)とする。線分 PQ 上で高さ t の点は(1t)Q+tPだから、その xy 座標は((1t)u+ts, (1t)v).(1t)(u,v) は半径 1t の円板を動き、(ts,0) は長さ 2t の水平線分を動く。よって Ht は、縦 2(1t)、横 2t の長方形に、半径 1t の半円2個を付けた形である。

したがってSt=4t(1t)+π(1t)2.体積はV=01Stdt=01{4t(1t)+π(1t)2}dt=23+π3=π+23.

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。立体を頭の中だけで捉えるより、高さ z=t の切り口を内分点で表す方が確実である。切り口は単なる円ではなく、円板を線分に沿って動かした形なので、長方形と2つの半円に分けて面積を出す。試験場では20分程度で、t=0 で円板、t=1 で線分になることを確認すると式の妥当性を検算できる。

冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。