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東北大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

短針の長さが1,長針の長さが2の時計がある.
短針を a,長針を b とするとき,点(a+b, ab)の動く範囲を求め,それを図示せよ.

ただし,a+b
ベクトル a+b の大きさ,
ab
ab の内積を表す.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

ベクトル図形と方程式 内積の利用軌跡、範囲評価

方針

短針と長針のなす角だけが本質である。時計の針の相対的な角度は時間とともに一周するので,その角を θ とおいて cosθ[1,1] を動くと考えればよい。横座標を X=a+b,縦座標を Y=ab とし,内積公式から X2=5+2Y を作る。最後に Y の範囲から X の範囲を忘れずに付ける。

解答

横座標を X=a+b, 縦座標を Y=ab とおく。短針と長針のなす角を θ とすると,a=1b=2 であるから Y=abcosθ=2cosθ である。時計の長針と短針の相対的な角度は一周するので,cosθ[1,1] のすべての値をとる。したがって 2Y2 である。

また,内積を用いるとX2=a+b2=a2+b2+2ab=1+4+2Yとなる。よって Y=X252 である。さらに 2Y2 を上式に対応させると 1X3 である。

したがって,点の動く範囲は Y=X252,1X3 である。図示すると,(1,2) から (3,2) までの放物線 Y=(X25)/2 の弧である。

別解

解法2

方針

2本の針とその和ベクトルが作る三角形に余弦定理を用いる。
針のなす角を θ として横座標の二乗と縦座標を同じ cosθ で表し、消去する。

解答

点の座標を (X,Y)、2本の針のなす角を θ とする。
長さ1と2の2辺の和ベクトルに余弦定理を用いるとX2=12+22+212cosθ=5+4cosθ.一方、内積の定義からY=12cosθ=2cosθ.よって cosθ を消去してX2=5+2Y,Y=X252を得る。2本の針の相対角は一周するから 1cosθ1 の全範囲をとる。
したがって2Y2,1X3.求める軌跡はY=X252,1X3であり、端点 (1,2)(3,2) を含む放物線の弧である。

総評

余弦定理と内積から放物線の式を得る。1X3 と両端点まで明記する。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 東北大学 1992年度 前期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。