方針
各条件は、移った点と元の単位方向ベクトルの内積を計算すればよい。 から 、 から 、 から が決まる。 と は個別には決まらないが、(2)で必要なのは和 だけである。 について内積を三角関数で整理し、 の最大最小を読む。
解答
(1)
まず である。 が移った点はであるから、条件 は を意味する。したがって である。
次に である。 が移った点はであるから であり、 である。
さらに である。 が移った点は なので、内積は である。これが3に等しいから である。、 を代入して を得る。
以上より、条件から決まるのは である。 と は個別には定まらないが、次の設問では和 だけが必要である。
(2) とおく。この点が移った点を とすると である。したがってである。
(1) で得た 、、 を代入するとである。 なので は から まで動く。この範囲で は最大値1、最小値 をとる。
最大値は であり、これは すなわち のときである。
最小値は であり、これは すなわち のときである。
原問題の(1)は を求めるよう記載されているが、与えられた3条件だけでは を個別には決められない。決定できるのは までであり、(2)の値はこの和だけで一意に定まる。
別解
解法2
方針
内積に影響するのは行列の対称部分だけである。(1)で を得た後、 と置くと になる。内積は なので、コーシー・シュワルツの不等式から最大最小を出す。
解答
(1)
の条件から直ちに の条件はだから は個別には定まらず、この和だけが後半に必要である。
(2)
とおく。求める内積を とするとここでとおくとコーシー・シュワルツの不等式よりしたがって最大の等号は のときである。これはを意味し、 では である。最小の等号はのときで、 である。
よって最大値は ()、最小値は ()である。
総評
内積条件が、行列の成分そのものではなく対称な組み合わせを決める問題。(1)では 、、 までが条件から従う内容で、 は個別には決まらないことを明記したい。(2)では内積に現れるのが だけであるため、設問はそのまま解ける。三角関数の整理では を と書くと、最大最小とその時刻が読み取りやすい。 原問題の(1)は記載どおりでは を個別に決定できないため、決定可能な を明示し、(2)が一意に解けることを確認した。