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東北大学 1992年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

x0 のとき,つねにx3ax+10が成り立つように実数 a の範囲を定めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

方程式・不等式微分 微分による最大最小必要十分条件、範囲評価

方針

不等式を F(x)=x3ax+1 の最小値問題として見る。a0 なら各項の符号からすぐ成り立つ。a>0 のときは導関数 F(x)=3x2a により,x=a/3 で最小になるので,その最小値が0以上である条件を求める。別解として,x>0ax2+1/x が全ての x に対して必要になることから,右辺の最小値を求める方法も使える。

解答

F(x)=x3ax+1 とおく。

まず a0 のとき,x0 なら x30,ax0 である。したがって F(x)=x3ax+11>0 となり,条件を満たす。

次に a>0 とする。このとき F(x)=3x2a であり,x0 では x=a/3F(x) の符号が負から正に変わる。よって F(x) はこの点で最小値をとる。

最小値はF(a3)=(a3)3aa3+1=12a3/233である。したがって,すべての x0F(x)0 となるための条件は 12a3/2330 である。a>0 なので,これは 2a3/233 すなわち a(274)1/3=343 と同値である。 a0 の場合もこの範囲に含まれるので,求める範囲は a343 である。

別解

解法2

方針

x>0 では不等式を ax2+1/x と変形する。
したがって「すべての x」という条件は、右辺の最小値を求める問題に置き換わる。

解答

x=0 では左辺は1なので、a によらず条件を満たす。
x>0 ではx3ax+10ax2+1x.よって必要十分条件は、ag(x)=x2+1x(x>0)の最小値以下であることである。g(x)=2x1x2=2x31x2より、gx=21/3 まで減少し、その後増加する。したがってminx>0g(x)=g ⁣(21/3)=22/3+21/3=343.ゆえに求める範囲はa343.端点では x=21/3 で等号が実現するので、端点を含む。

総評

三次式の非負条件を最小値で判定する問題である。目安時間は14分。a0 は先に処理すると,微分で扱うべき範囲が a>0 に絞られる。最小点 x=a/3 を代入した後,a3/2 の不等式を解くところで計算ミスが出やすい。別解の ax2+1/x は,条件が「すべての x」であることを最小値に言い換える見通しのよい方法である。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 東北大学 1992年度 後期 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。