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東北大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

曲線C:y=x3(1+t)x2+(t2)x+2tを考える.
ただし,t1<t<2を満たす定数とする.
(1,0)を通り,Cに接する直線の1つをl1
(2,0)を通り,Cに接する直線の1つをl2で表す.
l1l2となるようなtl1l2を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

微分図形と方程式 接線・法線、パラメータ処理、計算整理

方針

まず (1,0)(2,0) はどちらも曲線上にあることに注目する。点 (1,0) を通る接線の接点を u、点 (2,0) を通る接線の接点を v とし、接線条件を f(u)=f(u)(u+1)f(v)=f(v)(v2) と書く。これらはそれぞれ因数分解でき、接点候補が2つずつ出る。4通りの傾きの一致を調べ、範囲 1<t<2 に残る t と接線を決める。

解答

曲線の右辺を f(x)=x3(1+t)x2+(t2)x+2t とおく。まず f(1)=0,f(2)=0 である。したがって、点 (1,0)(2,0) はどちらも曲線上にある。

導関数は f(x)=3x22(1+t)x+(t2) である。

(1,0) を通り、曲線に x=u で接する直線を考える。この接線は y=f(u)(xu)+f(u) であり、(1,0) を通るから 0=f(u)(1u)+f(u) すなわち f(u)=f(u)(u+1) である。これを整理すると f(u)f(u)(u+1)=(u+1)2(t2u+2) である。よって接点の候補は u=1,u=t+22 である。

同様に、点 (2,0) を通り、曲線に x=v で接する直線を考えると f(v)=f(v)(v2) である。整理すると f(v)f(v)(v2)=(v2)2(t2v1) であるから、接点の候補は v=2,v=t12 である。

それぞれの傾きを求める。(1,0) を通る接線の傾きは f(1)=3(t+1),f(t+22)=(t2)24 である。(2,0) を通る接線の傾きは f(2)=3(2t),f(t12)=(t+1)24 である。

平行になるには、これらの傾きが等しければよい。4通りを調べる。

まず 3(t+1)=3(2t) より t=12 である。これは 1<t<2 を満たす。

次に 3(t+1)=(t+1)24(t+1)(t+13)=0 を与えるが、t=1 は範囲外で、t=13 も範囲外である。

また (t2)24=3(2t)(t2)(t14)=0 を与えるが、どちらも範囲 1<t<2 には入らない。

最後に (t2)24=(t+1)24 より (t2)2=(t+1)2 であり、t=12 を得る。

したがって t=1/2 だけが条件を満たす。このとき、接点が u=1v=2 の組では傾きは 3(12+1)=92 であるから l1:y=92(x+1),l2:y=92(x2) である。

もう一つの組、すなわち u=t+22=54,v=t12=14 では傾きは (t2)24=916 である。よって l1:y=916(x+1),l2:y=916(x2) である。

以上より、求める tt=12 であり、対応する平行な接線の組は上の2組である。

別解

解法2

方針

曲線を f(x)=(x+1)(x2)(xt) と因数分解する。根を通る接線と、その根を通る別接点での接線を、積の形から求める。各外部点に対する2本の傾きを比較し、平行条件を因数分解して範囲内の t を残す。

解答

曲線はf(x)=(x+1)(x2)(xt)と因数分解できる。

(1,0) を通る接線について考える。1本は x=1 での接線で、傾きはf(1)=(12)(1t)=3(t+1).別の接点を u1 とすると、接線が (1,0) を通る条件はf(u)=f(u)(u+1).積の形を用いて整理すると(u+1)2(t2u+2)=0だからu=t+22,f(u)=(t2)24.同様に (2,0) を通る2本の接線の傾きは3(2t),(t+1)24,後者の接点は v=(t1)/2 である。

4通りの傾きの一致を調べると3(t+1)=3(2t)および(t2)2=(t+1)2はいずれも t=1/2 を与える。他の2通りは(t+1)(t+13)=0,(t2)(t14)=0となり、1<t<2 に解をもたない。

t=1/2 のとき、根 1,2 での接線はl1:y=92(x+1),l2:y=92(x2).別接点 u=5/4, v=1/4 での接線はl1:y=916(x+1),l2:y=916(x2).よって求める t1/2 で、平行な接線の組はこの2組である。

総評

外部点からの接線条件を接点の文字で立て、因数分解して候補を絞る問題。(1,0)(2,0) が曲線上にあるため、それぞれ「その点での接線」と「別の点での接線」の2候補が出る。f(u)=f(u)(u+1)f(v)=f(v)(v2) を正しく立てれば、因数分解はきれいに進む。4通りの傾き一致を範囲条件でふるい落とすところを省かないことが重要で、最後に接線の組が2組あることも忘れない。 接点方程式と三根の積表示の2経路で4通りの傾きを比較し、平行接線が2組あることを確認した。

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出典: 東北大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験 文系(後期) 後期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。