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東北大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

xy平面に曲線C:y=f(x)があり,関数f(x)は微分可能とする.
Cを原点のまわりに30∘回転させた曲線をC1とし,
そのとき点P(x, f(x))が点P1に移るものとする.

(1) 点P1の座標を求めよ.

(2) 点P1のy座標が1+∫0xf(t)dtに等しいものとして,
関数f(x)の満たす微分方程式を導け.

(3) (2)の条件を満たす関数f(x)を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安20分

微分、積分、三角関数 回転・拡大、文字消去、微分による最大最小

方針

(1) は原点まわりの 30∘ 回転の公式をそのまま使う。(2)では回転後の y 座標と積分で与えられた量を等置し、両辺を微分して微分方程式を得る。さらに x=0 を代入して初期値を決める。(3)は 2f(x)−1 を1つの関数として見ると指数関数型に解ける。

解答

(1)

点 (x,y) を原点のまわりに 30∘ 回転すると (xcos⁡30∘−ysin⁡30∘,xsin⁡30∘+ycos⁡30∘) に移る。y=f(x) を代入してP1=(32x−12f(x),12x+32f(x))である。

(2)

条件より、P1 の y 座標について 12x+32f(x)=1+∫0xf(t)dt が成り立つ。両辺を x で微分すると 12+32f′(x)=f(x) である。両辺を2倍して 1+3f′(x)=2f(x) を得る。

また、後で使うために x=0 を代入すると 32f(0)=1 だから f(0)=23 である。

(3)

(2) の微分方程式を 3f′(x)=2f(x)−1 と書く。ここで h(x)=2f(x)−1 とおくと h′(x)=2f′(x)=23{2f(x)−1}=23h(x) である。したがって h(x)=Ce2x/3 である。

初期値 f(0)=2/3 より h(0)=2f(0)−1=43−1 だから 2f(x)−1=(43−1)e2x/3 である。よって f(x)=12+4−323e2x/3 である。

【30∘ 回転】

別解

解法2

方針

一次微分方程式の定数解を先に取り出し、残りを変数分離する。得た関数を元の積分等式へ代入し、微分で失われた積分定数を初期値が補っていることも確認する。

解答

(1) P1=(3x−f(x)2, x+3f(x)2).(2)
第2座標の条件を微分して1+3f′(x)=2f(x)を得る。また x=0 を元の等式へ代入するとf(0)=23.(3)
定数解 f=1/2 を取り出しf(x)=12+u(x)とおく。するとu′(x)=23u(x)だからu(x)=Ce2x/3.初期値よりC=23−12=4−323.したがってf(x)=12+4−323e2x/3.この式は微分方程式と x=0 の積分等式を満たすので、元の積分等式も満たす。

総評

回転座標と積分条件を微分方程式へつなぐ問題。目安時間は20分前後。30∘ 回転の y 座標を正しく書くこと、積分方程式を微分した後に x=0 から初期値を取ることが採点点である。解法では 2f−1 をまとめて扱うと、計算が短くなり定数項の処理も間違えにくい。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。 図は本文の論証を補助するものであり、縮尺に依存せず結論が得られる。

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出典: 東北大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。