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東北大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

a>2とし,f(x)=x2e−∣x−a∣とする.

(1) f(x)の極値を求めよ.

(2) 極限値lim⁡a→+∞1a2∫−aaf(x)dxを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25分

微分、積分、指数・対数 絶対値の処理、微分による最大最小、置換積分

方針

絶対値を x≦a と x≧a に分けて外し,それぞれで微分する。a>2 により臨界点の並びが −2,0,a になることを確認し,x=a は微分不能だが左右の増減から極大と判定する。(2) は積分区間 [−a,a] 全体で x≦a なので,f(x)=x2ex−a として積分する。

解答

(1) x≦a では ∣x−a∣=a−x なので f(x)=x2ex−a である。したがって f′(x)=2xex−a+x2ex−a=ex−ax(x+2) である。よって x<a 側では x=−2,0 が増減の境目になる。

一方,x≧a では ∣x−a∣=x−a なので f(x)=x2ea−x であり,f′(x)=2xea−x−x2ea−x=ea−xx(2−x) である。a>2 なので,x>a では常に x>2 であり,f′(x)<0 である。

増減をまとめると,(−∞,−2) で増加,(−2,0) で減少,(0,a) で増加,(a,∞) で減少する。したがって x=−2,x=0,x=a で極値をとる。値は f(−2)=4e−a−2,f(0)=0,f(a)=a2 である。左右の増減より,x=−2 と x=a で極大,x=0 で極小である。したがって 極大値 4e−a−2, a2,極小値 0 である。

(2) 積分区間は −a≦x≦a であり,この範囲では常に x≦a である。したがって f(x)=x2ex−a を用いればよい。求める量は1a2∫−aax2ex−a dx=e−aa2∫−aax2ex dxである。

部分積分を2回行うと∫x2ex dx=ex(x2−2x+2)である。よってe−aa2∫−aax2ex dx=e−aa2[ex(x2−2x+2)]−aa =e−aa2{ea(a2−2a+2)−e−a(a2+2a+2)} =a2−2a+2a2−e−2aa2+2a+2a2 である。ここでa2−2a+2a2→1,e−2aa2+2a+2a2→0(a→+∞)だからlim⁡a→+∞1a2∫−aaf(x) dx=1である。

絶対値で接続された指数曲線

別解

解法2

方針

極値は左右の対数微分で符号だけを簡潔に調べる。極限は u=a−x により積分区間を移し、指数減衰する標準的な3つの積分へ分解して求める。

解答

(1)
x<a, x≠0 ではf′(x)f(x)=2x+1,x>a ではf′(x)f(x)=2x−1.a>2 を考慮すると、増減はx−∞−20a+∞f↗↘↗↘となる。したがって極大値は4e−a−2(x=−2),a2(x=a),極小値は 0 (x=0) である。

(2)
積分区間では x≦a なので f(x)=x2ex−a である。
u=a−x とおくと1a2∫−aaf(x) dx=∫02a(1−ua)2e−u du.右辺を展開してA0−2aA1+1a2A2と書く。ただしAk=∫02auke−u du(k=0,1,2)である。部分積分によりA0=1−e−2a,A1=1−(2a+1)e−2a,A2=2−(4a2+4a+2)e−2a.a→+∞ で A0→1, A1→1, A2→2 だからlim⁡a→+∞1a2∫−aaf(x) dx=1である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。目安時間は25分。絶対値を外す分岐点が x=a で,さらに a>2 のため −2,0,a の順に増減を調べられる。x=a は微分係数で判定する点ではなく,左右で増加から減少へ変わる尖った極大として扱う。(2) では積分範囲全体が x≦a に入ることが見えれば,あとは x2ex の積分と極限評価に集中できる。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。

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出典: 東北大学 1995年度 後期日程 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。