方針
極大条件から f′(a)=0 を使って b を決め、f′′(a)<0 も確認する。水平線 y=f(a) との差は x=a を重解にもつため、(x−a)2(x−4a) と因数分解できる。囲まれた領域では f(x)≦f(a) となるので、面積は f(a)−f(x) を a から 4a まで積分して求める。
解答
(1) f′(x)=3x2−12ax+b である。x=a において極大値をとるので、まず f′(a)=0 でなければならない。したがって 3a2−12a2+b=0 より b=9a2 である。また f′′(x)=6x−12a だから、f′′(a)=−6a<0 であり、実際に x=a で極大となる。
このとき f(a)=a3−6a⋅a2+9a2⋅a+1=4a3+1 である。
(2) b=9a2 とするとf(x)−f(a)=x3−6ax2+9a2x−4a3=(x−a)2(x−4a)である。したがって曲線 y=f(x) と直線 y=f(a) は x=a で接し、もう一度 x=4a で交わる。a>0 であり、a≦x≦4a では (x−a)2≧0,x−4a≦0 なので f(x)−f(a)≦0 である。よって囲まれた部分の面積 S は S=∫a4a{f(a)−f(x)}dx=∫a4a(x−a)2(4a−x)dx である。 u=x−a とおくと、0≦u≦3a、4a−x=3a−u となる。したがってS=∫03au2(3a−u)du=[au3−4u4]03a=27a4−481a4=427a4.これが a2 に等しいので、a>0 より 427a2=1. よって a=332=923 である。
別解
解法2
方針
極大点で導関数が0になることから b を決める。面積計算では x=a(1+u) と無次元化し、図形の形と大きさを分離して、一定の積分値に a4 が掛かる形へ直す。
解答
(1) f′(x)=3x2−12ax+bであり、f′(a)=0 よりb=9a2.また f′′(a)=−6a<0 なので、確かに極大である。f(a)=4a3+1.(2)
x=a(1+u) とおく。するとf(a)−f(x)=a3u2(3−u).曲線と水平線 y=f(a) の次の交点は u=3、すなわち x=4a である。したがって面積はS=∫a4a{f(a)−f(x)}dx=a4∫03u2(3−u)du=a4[u3−4u4]03=427a4.条件 S=a2 と a>0 より427a2=1.ゆえにa=923.
総評
難度6、計算量6。極大条件では f′(a)=0 に加えて f′′(a)<0 を確認する。面積は水平線が上側であり、接点 x=a から交点 x=4a までを積分する。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。
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出典: 東北大学 1996年度 前期日程 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。