方針
(1) は を成分比較し、下左成分から 、上左成分から を得る。(2)では を列ごとに読み、第1列 は 、第2列 は を満たすとして直接連立一次方程式を解く。最後に から整数倍率を決める。
解答
(1) である。 の左下成分を比べると であるから を得る。次に左上成分を比べると である。よって となり、 である。
(2)
(1)よりである。 の第1列を 、第2列を とする。条件は、列ごとに を意味する。
まず を考える。下の成分から すなわち である。したがって整数 を用いて と表せる。
次に を考える。下の成分から であるから となる。したがって整数 を用いて と表せる。
よってである。この行列式は である。条件 より であり、整数 については の2通りである。したがってである。
別解
解法2
方針
(1) はA²の必要な2成分だけを比較する。(2)は整数行列の候補を直接構成して恒等式と行列式を検算し、固有方向の互いに素な成分から他の候補がないことを示す。
解答
(1)
の左下成分からよって である。左上成分からなので(2)と置く。直接掛け算するとしたがって と はともに条件を満たす。
他の可能性も確認する。第1列は の固有値1の整数ベクトルなので第2列は固有値 の整数ベクトルなので と2、また と1はそれぞれ互いに素だから、この整数倍表示で漏れはない。行列式は となり、 からよって
総評
難度6、計算量5。目安時間は22分。行列の抽象的な性質を使わなくても、成分比較と列ベクトルの連立方程式だけで解ける。 では必要な成分を選んで を出し、(2)では右から対角行列を掛ける意味を「第1列はそのまま、第2列は符号が反転」と読むのが要点である。最後の で符号2通りを落とさないこと。