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東北大学 1998年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

+(プラス)と-(マイナス)をn個でたらめに並べるとき,
同符号が続く部分の長さの最大値がk (k=1,2,,n)となる確率をP(k)で表す.
(例:n=10で++---+-+++)のときは,k=3.)

(1) P(n1)を求めよ.
(2) 2nP(k)は,偶数であることを示せ.
(3) kn2のとき,P(k)を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安32

場合の数確率 数え上げ、場合分け、対称性の利用

方針

同じ符号が連続する最大の長さを、符号列の連続ブロックで数える。(1)は n=2 の例外を確認し、n3 では1つだけ違う符号が端または内部にある4通りを数える。(2)は全符号反転で2個ずつ組にする。(3)は kn/2 のため、長さ k のブロックが高々1つ、ただし n 偶数かつ k=n/2 では2つあり得る、という分け方で数える。

解答

(1)
まず n=2 のときは、最大の長さが 1 となる列は +,+ の2通りであるから P(1)=24=12 である。

以下 n3 とする。最大の長さが n1 となるには、長さ n1 の同符号のブロックが1つあり、残り1個だけが反対の符号でなければならない。反対の符号が左端にある場合と右端にある場合、さらに全体の符号を反転した場合があるので、該当する列は4通りである。したがって P(n1)=42n=12n2 である。

(2)
任意の符号列について、すべての + を入れ替える。この操作をしても、同符号が続く部分の長さは変わらない。また、入れ替えた後の列がもとの列と一致することはない。したがって、最大の長さが k である列全体は2個ずつ組に分けられる。よって、その個数である 2nP(k) は偶数である。

(3)
まず k=n のときは、すべて + またはすべて の2通りなので P(n)=22n である。

次に n/2<k<n とする。このとき長さ k のブロックは2つ同時には存在できない。長さ k のブロックの符号を先に決めると2通りである。ブロックの左に L 個、右に R 個の文字があるとすると L+R=nk である。ブロックのすぐ左またはすぐ右に文字がある場合、その文字はブロックと反対の符号でなければならない。残りの文字は全部で nk1 個または nk2 個となり、どのように並べても長さ k を超えるブロックはできない。 m=nk とおく。ブロックが端にある場合は2か所あり、それぞれ 22m1 通りである。ブロックが端でない場合は m1 か所あり、それぞれ 22m2 通りである。したがって個数は 222m1+(m1)22m2=(m+3)2m1 である。つまり 2nP(k)=(nk+3)2nk1 である。

最後に、n が偶数で k=n/2 の場合を考える。このとき上と同じ数え方では、長さ k のブロックが2つある列+++kk,k+++kをそれぞれ2回数えている。したがって、m=k として得られる (k+3)2k1 から2を引き、2nP(k)=(k+3)2k12=2{(k+3)2k21} である。

以上より、kn/2 ではP(k)={22n,k=n,(nk+3)2nk12n,n2<k<n,(k+3)2k122n,nが偶数で k=n2.である。

別解

解法2

方針

符号列を連続ブロック長の組、すなわちnの合成と対応させる。最初の符号2通りを掛け、k≥n/2では長さkの部分が高々1つであることから合成を数える。

解答

符号列は「最初の符号」と「各連続ブロックの長さ」によって一意に決まる。したがって符号列は、n の合成1つにつき最初の符号2通りに対応する。

(1)

n3 では合成の最大部分が n1 となるものは(n1,1),(1,n1)の2つである。最初の符号を掛けて4列だからP(n1)=42n.n=2 では P(1)=1/2 である。

(2)

最初の符号は常に2通りなので、どのブロック長の合成に対しても符号列は2列ずつ現れる。よって 2nP(k) は偶数である。

(3)

n/2<k<n とし、m=nk と置く。長さ k の部分は1つだけである。その左側の和を j、右側を mj とする。正整数 s の合成数は 2s1、0の合成は空列1通りなので、印を付けた部分 k の置き方は22m1+(m1)2m2=(m+3)2m2.最初の符号2通りを掛け、2nP(k)=(m+3)2m1.n=2k のときは合成 (k,k) が印を付ける部分の選択により2回数えられるので、符号列2通りを引く。したがってP(k)={22n(k=n),(nk+3)2nk12n(n/2<k<n),(k+3)2k122n(n=2k).

総評

難度8、計算量7。目安時間は32分。最大連続長を数える問題では、長さ k のブロックを1つ指定してから両側を数えると整理しやすい。n/2<k ではブロックが1つしか置けないこと、k=n/2 では2つ置ける場合だけ重複が起きることが核心である。(1)は n=2 だと一般式の状況と重なるので、端の例外を一言処理しておくと答案として堅い。

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出典: 東北大学 1998年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。