方針
u=tanα、v=tanβ とおくと、条件は u+2v=3 になる。さらに 1/cos2α=1+u2、cos(α−β)/(cosαcosβ)=1+uv を使えば(1)は平方の形に整理できる。(2)は L=1+u2+21+v2 を条件 u+2v=3 のもとで最小化する。微分してもよいし、接線の傾きが一致する条件から u=v を導いてもよい。
解答
(1) u=tanα,v=tanβ とおく。0∘<α,β<90∘ なので u>0,v>0 であり、条件は u+2v=3 である。
また cos2α1=1+u2,cos2β1=1+v2 であり、cosαcosβcos(α−β)=cosαcosβcosαcosβ+sinαsinβ=1+uvである。したがってT=(1+u2)+4(1+v2)+4(1+uv)=9+u2+4uv+4v2=9+(u+2v)2=9+32=18.よって T=18 である。
(2) L=cosα1+cosβ2=1+u2+21+v2 であり、u+2v=3 である。u=3−2v とおくと、0<v<3/2 で L(v)=1+(3−2v)2+21+v2 である。微分すると L′(v)=−21+(3−2v)23−2v+21+v2v である。内部で最小をとる点では L′(v)=0 だから 1+(3−2v)23−2v=1+v2v である。両辺は正なので、両辺を2乗して整理すると (3−2v)2(1+v2)=v2{1+(3−2v)2} となり、(3−2v)2=v2 である。3−2v>0,v>0 より 3−2v=v であり、u=v=1 を得る。
このとき L=2+22=32 である。端に近づくと、v→0 では L→10+2、v→3/2 では L→1+13 であり、いずれも 32 より大きい。したがって最小値は 32 である。 u=v=1 だから tanα=tanβ=1 であり、角はともに第1象限なので α=β=45∘ である。
別解
解法2
方針
(2) は2本のベクトルの三角不等式として評価する。等号条件が角度も同時に決める。
解答
u=tanα>0、v=tanβ>0 とおくとu+2v=3.(1)cos2α1=1+u2,cosαcosβcos(α−β)=1+uvだからT=1+u2+4(1+v2)+4(1+uv)=9+(u+2v)2=18.(2)L=1+u2+21+v2=∥(1,u)∥+∥(2,2v)∥≧∥(3,u+2v)∥=32.等号は (1,u) と (2,2v) が同方向、すなわち u=v のときである。条件と合わせて u=v=1。よってLmin=32,α=β=45∘.
総評
三角関数を正接に置き換えると、条件が一次式になる問題である。目安時間は14分程度。(1)は恒等式 cos(α−β)/(cosαcosβ)=1+tanαtanβ を使うだけで平方にまとまる。(2)は端点が開区間であるため、内部の臨界点と端の極限を確認して最小を主張する。u=v=1 が出た後、角度が第1象限なので 45∘ と決まる点も書いておきたい。
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出典: 東北大学 1999年度 後期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。