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東北大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

xy平面において,不等式y≦x3−3p2(x−2)−qで定まる領域をD,
不等式1≦x≦2,y≦0で定まる領域をEとする.
EがDに含まれるためのp,qについての条件を求めよ.
また,この条件をみたす(p, q)の領域をpq平面に図示せよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安20分

関数、微分、図形と方程式 必要十分条件、微分による最大最小、場合分け

方針

E は 1≦x≦2、y≦0 の下向きの領域である。これが D に含まれるには、各 x∈[1,2] で境界線 y=0 が D に入れば十分かつ必要である。したがって x3−3p2(x−2)−q≧0 が区間全体で成り立つ条件に直す。これは h(x)=x3−3p2x+6p2 の最小値を [1,2] で求める問題であり、∣p∣ が区間の左・内部・右のどこにあるかで場合分けする。

解答

領域 D は y≦x3−3p2(x−2)−q で定まる。領域 E は 1≦x≦2、y≦0 であるから、E⊂D となるためには、すべての 1≦x≦2 について、E の上端である y=0 が D に含まれればよい。すなわち 0≦x3−3p2(x−2)−q(1≦x≦2) が必要十分である。

したがって q≦x3−3p2x+6p2(1≦x≦2) がすべての x で成り立てばよい。つまり q≦min⁡1≦x≦2{x3−3p2x+6p2} である。

ここで h(x)=x3−3p2x+6p2 とおくと h′(x)=3x2−3p2=3(x2−p2) である。区間 [1,2] では x>0 なので、臨界点として関係するのは x=∣p∣ である。 ∣p∣≦1 のとき、[1,2] で x2−p2≧0 だから h(x) は増加する。よって最小値は h(1)=1−3p2+6p2=1+3p2 である。 1≦∣p∣≦2 のとき、h(x) は 1≦x≦∣p∣ で減少し、∣p∣≦x≦2 で増加する。よって最小値は h(∣p∣)=∣p∣3−3p2∣p∣+6p2=−2∣p∣3+6p2 である。 ∣p∣≧2 のとき、[1,2] で x2−p2≦0 だから h(x) は減少する。よって最小値は h(2)=8−6p2+6p2=8 である。

以上より、求める条件はq≦{1+3p2(∣p∣≦1),−2∣p∣3+6p2(1≦∣p∣≦2),8(∣p∣≧2)である。

図示すると、pq 平面で上の境界曲線 q=1+3p2(∣p∣≦1), q=−2∣p∣3+6p2(1≦∣p∣≦2), q=8(∣p∣≧2) を描き、その下側全体を塗った領域である。境界はすべて含む。

別解

解法2

方針

包含条件を区間上の最小値へ直す。r=∣p∣ と置けば偶関数として3区間だけを調べればよい。

解答

E⊂D であるための必要十分条件はq≦h(x):=x3−3p2x+6p2(1≦x≦2)である。r=∣p∣ とおくとh′(x)=3(x2−r2).min⁡1≦x≦2h(x)={h(1)=1+3p2,0≦r≦1,h(r)=−2r3+6r2,1≦r≦2,h(2)=8,r≧2.したがってq≦{1+3p2,∣p∣≦1,−2∣p∣3+6p2,1≦∣p∣≦2,8,∣p∣≧2.pq 平面では、この連続な偶関数のグラフを境界とする下側で、境界も含む。

総評

領域包含を1変数関数の最小値問題へ変換する問題である。目安時間は20分程度。E が下向きに無限に伸びる領域なので、上端 y=0 だけを調べればよいという観察が最初の鍵になる。最小値の計算では h′(x)=3(x2−p2) から ∣p∣ で場合分けする。∣p∣=1,2 の境界で式がつながることも確認しておくと、図示の際に曲線の接続を誤りにくい。

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出典: 東北大学 1999年度 後期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。