Evolton

東北大学 2000年度 後期日程理系(後期)数学 第1問

曲線y=rerxrは正の定数)上の点P(a,b)における接線が原点を通るとする.
Pを通りy軸に平行な直線,x軸,y軸および曲線y=rerxによって囲まれる部分をSとし,
Sx軸のまわりに1回転してできる回転体の体積をV1
Sy軸のまわりに1回転してできる回転体の体積をV2とする.

(1) abrを用いて表せ.

(2) V1=V2となるようなrの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

微分積分 接線・法線体積計算、置換積分

方針

まず接線が原点を通る条件を、点 P(a,b) における接線の方程式または傾きで表す。b=rera、接線の傾き r2era を使うと a=1/rb=re が出る。回転体は S0x1/r0yrerx の領域であることを確認し、x 軸回転は円板法、y 軸回転は円筒殻で計算して等式を解く。

解答

(1)
曲線 y=rerx の導関数は y=r2erx である。点 P(a,b) は曲線上にあるから b=rera である。また、P における接線の傾きは r2era である。接線が原点を通るので、その傾きは直線 OP の傾き b/a に等しい。したがって ba=r2era である。ここへ b=rera を代入すると reraa=r2era であり、r>0era>0 より a=1r を得る。よって b=rer(1/r)=re である。

(2)
(1)より、領域 S0x1r,0yrerx である。これを x 軸のまわりに回転すると、円板法により V1=π01/r(rerx)2dx=πr201/re2rxdx である。したがってV1=πr2[e2rx2r]01/r=πr(e21)2である。

一方、y 軸のまわりに回転すると、半径 x、高さ rerx の円筒殻で V2=2π01/rxrerxdx である。u=rx とおくと01/rxrerxdx=1r01ueudu=1r[eu(u1)]01=1rなので V2=2πr である。 V1=V2 より πr(e21)2=2πr である。r>0 だから r2=4e21 となり、求める値は r=2e21 である。

別解

解法2

方針

a,b を接線条件から決めた後、y 軸回転の体積を水平切片の円環で求める。円筒殻を使わない検算になる。

解答

(1)
P(a,b) は曲線上にあるから b=rera。接線の傾きは r2era であり、
接線が原点を通るのでba=r2era.両式からa=1r,b=re.(2)
x 軸回転ではV1=π01/rr2e2rxdx=πr(e21)2.y 軸回転を水平切片で考える。0yr では半径 1/r の円板、
ryre では外半径 1/r、内半径x=1rlogyrの円環になる。したがってV2=πr20rdy+πr2rre{1(logyr)2}dy=πr+πr01(1u2)eudu=2πr.よって V1=V2 からr=2e21.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安は25分。接線条件から a=1/r を出す前半と、2種類の回転体積を正しく使い分ける後半に分かれる。y 軸回転で円板法を使おうとすると逆関数が必要になり面倒なので、円筒殻 2πxydx を使うのが自然である。体積の次元として V1r に比例し、V21/r に比例するため、等式から r2 が出ることも検算になる。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

冊子PDFで見る東北大の微分の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2000年度 後期日程 数学 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。