方針
まず接線が原点を通る条件を、点 P(a,b) における接線の方程式または傾きで表す。b=rera、接線の傾き r2era を使うと a=1/r、b=re が出る。回転体は S が 0≦x≦1/r、0≦y≦rerx の領域であることを確認し、x 軸回転は円板法、y 軸回転は円筒殻で計算して等式を解く。
解答
(1)
曲線 y=rerx の導関数は y′=r2erx である。点 P(a,b) は曲線上にあるから b=rera である。また、P における接線の傾きは r2era である。接線が原点を通るので、その傾きは直線 OP の傾き b/a に等しい。したがって ab=r2era である。ここへ b=rera を代入すると arera=r2era であり、r>0、era>0 より a=r1 を得る。よって b=rer⋅(1/r)=re である。
(2)
(1)より、領域 S は 0≦x≦r1,0≦y≦rerx である。これを x 軸のまわりに回転すると、円板法により V1=π∫01/r(rerx)2dx=πr2∫01/re2rxdx である。したがってV1=πr2[2re2rx]01/r=2πr(e2−1)である。
一方、y 軸のまわりに回転すると、半径 x、高さ rerx の円筒殻で V2=2π∫01/rxrerxdx である。u=rx とおくと∫01/rxrerxdx=r1∫01ueudu=r1[eu(u−1)]01=r1なので V2=r2π である。 V1=V2 より 2πr(e2−1)=r2π である。r>0 だから r2=e2−14 となり、求める値は r=e2−12 である。
別解
解法2
方針
a,b を接線条件から決めた後、y 軸回転の体積を水平切片の円環で求める。円筒殻を使わない検算になる。
解答
(1)
P(a,b) は曲線上にあるから b=rera。接線の傾きは r2era であり、
接線が原点を通るのでab=r2era.両式からa=r1,b=re.(2)
x 軸回転ではV1=π∫01/rr2e2rxdx=2πr(e2−1).y 軸回転を水平切片で考える。0≦y≦r では半径 1/r の円板、
r≦y≦re では外半径 1/r、内半径x=r1logryの円環になる。したがってV2=r2π∫0rdy+r2π∫rre{1−(logry)2}dy=rπ+rπ∫01(1−u2)eudu=r2π.よって V1=V2 からr=e2−12.
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安は25分。接線条件から a=1/r を出す前半と、2種類の回転体積を正しく使い分ける後半に分かれる。y 軸回転で円板法を使おうとすると逆関数が必要になり面倒なので、円筒殻 2πxydx を使うのが自然である。体積の次元として V1 は r に比例し、V2 は 1/r に比例するため、等式から r2 が出ることも検算になる。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。
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出典: 東北大学 2000年度 後期日程 数学 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。