方針
なので と置く。(1) は実部 を和積公式で因数分解する。(2) は として絶対値を に直す。
(3) は を、単位円上の点 が を中心とする条件ではなく、 の長さ条件として図形的に読む。該当する は3乗して1になる2点であり、すべての解は の根になるので根の積を使う。
解答
(1) だから とおくことができる。このとき の実部は である。和積公式よりである。したがって実部が となるのは のときである。よって である。
(2) である。 とすると なので である。これが となる条件は である。したがって であり、求める は である。
(3) とおくと、 である。条件は である。単位円上の点 で、点 からの距離が であるものを考えると、 である。すなわち である。したがって求める は を満たす全ての複素数である。
この多項式は次数 、最高次係数 、定数項 である。よって根をすべて掛け合わせた値は である。したがって求める複素数は である。
条件・検算
単位円上の候補を1周期内で重複なく列挙し、(3) の多項式が重根をもたないことも確認した。
別解
解法2(1の累乗根)
方針
(1) (2) は三角表示で候補を列挙する。(3) は条件を と読み替え、3n乗根全体の積をn乗根全体の積で割って求める。
解答
(1)
とおくと、実部はよって(2)だから、条件は である。したがって(3)
、 より、単位円上の点 はである。したがって1の 乗根全体の積は、多項式 の根の積からである。よって求める積はである。
総評
単位円上の複素数を三角関数で処理する問題で、目安時間は20分程度。(1),(2) は偏角表示で標準的に解けるが、角の候補を1周分漏れなく列挙する必要がある。(3) は の図形的意味を読み、 が偏角 の2点に限られることを使う。最後は個々の根を並べるより、多項式の根の積を使うのが簡潔である。