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東北大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

2つの曲線C:y=−x2とD:y=(x−a)2+bが1点で接している.曲線Dと曲線E:y=12(x−1)2+1によって囲まれる部分の面積Sが最小となるように実数a,bを定め,そのときのSを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20分

微分、積分、図形と方程式 接線・法線、面積計算、微分による最大最小

方針

C と D の接点の x 座標を置き、傾きの一致と値の一致から b を a で表す。すると D は x2−2ax+a22 となり、E−D は上に凸ではなく下に凸の差ではなく、根を2つもつ2次式として扱える。2つの放物線で囲まれる面積は、差の2次式の根の間を積分して 23(3a2−4a+4)32 に整理する。最後は中身の2次式を最小化する。

解答

曲線 C:y=−x2 と曲線 D:y=(x−a)2+b の接点の x 座標を t とする。接しているので、接点での傾きが等しい。C の傾きは −2t、D の傾きは 2(t−a) だから 2(t−a)=−2t である。よって t=a2 である。

また接点での y 座標も等しいので (a2−a)2+b=−(a2)2 である。したがって a24+b=−a24 より b=−a22 である。よって D:y=(x−a)2−a22=x2−2ax+a22 となる。

次に E:y=12(x−1)2+1=12x2−x+32 であるから、E−D=(12x2−x+32)−(x2−2ax+a22)=−12x2+(2a−1)x+3−a22=−12{x2−(4a−2)x+a2−3}である。

2つの曲線が囲む部分は、E−D≧0 となる2つの交点の間にある。2次方程式 x2−(4a−2)x+a2−3=0 の判別式を Δ とすると Δ=(4a−2)2−4(a2−3)=4(3a2−4a+4) である。2つの根の差は Δ=23a2−4a+4 である。

一般に、根を α<β とすると E−D=12(x−α)(β−x) であるから、面積 S はS=∫αβ12(x−α)(β−x) dx=(β−α)312である。したがって S={23a2−4a+4}312=23(3a2−4a+4)32 である。

よって S を最小にするには 3a2−4a+4 を最小にすればよい。平方完成すると 3a2−4a+4=3(a−23)2+83 であるから、最小となるのは a=23 のときである。このとき b=−12(23)2=−29 であり、面積は S=23(83)32=32627 である。したがって a=23,b=−29,S=32627 である。

条件・検算

3a2−4a+4>0 はすべての実数 a で成り立つため、曲線 D,E は常に異なる2点で交わり、面積式を全実数 a で用いてよい。

別解

解法2(対称軸へ平行移動する別解)

方針

接触条件から b=−a22 を得る。曲線の差を交点の中点へ平行移動し、幅 2R の下向き放物線 {R2−u2}/2 として面積を一度に積分する。

解答

曲線 C,D の接点で値と傾きが一致することからb=−a22.したがってD:y=x2−2ax+a22,E:y=12x2−x+32.差を平方完成するとE−D=12{R2−(x−2a+1)2},R2=3a2−4a+4.よって囲まれる部分は−R≦u=x−2a+1≦Rに対応し、面積はS=12∫−RR(R2−u2) du=23R3=23(3a2−4a+4)32.ここで3a2−4a+4=3(a−23)2+83だから、最小値は a=23 のときに生じる。このときb=−29,S=32627.

総評

難度6、計算量6。接する条件から放物線を1変数で表し、2つの放物線の差の積分へ落とす問題である。目安は20分程度。接点の x 座標を a/2 と出した後、b=−a22 を正しく得ることが第一の山場である。面積は交点を直接求めてもよいが、根の差だけで (β−α)312 と処理すると計算が短い。最後は面積そのものではなく 3a2−4a+4 の最小化に帰着する。

問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図であり、解法の境界条件と結論を本文だけでも追えるようにした。

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出典: 東北大学 2005年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。