方針
放物線 P:y=a(x−b)2+c が原点で直線 l:y=mx に接するので、原点を通る条件 ab2+c=0 と、原点での微分係数が m である条件 −2ab=m を使う。これにより a と c を b,m で表せる。垂線 l′ は y=−x/m であり、放物線との交点方程式は x=0 を根にもつので、もう一つの根だけを取り出す。
解答
(1)
放物線 y=a(x−b)2+c が原点を通るので 0=ab2+c である。また、この放物線の導関数は y′=2a(x−b) であるから、原点での接線の傾きは −2ab である。直線 l の傾きは m なので −2ab=m である。m=0 より b=0 であり、a=−2bm となる。これを ab2+c=0 に代入して c=−ab2=−(−2bm)b2=2mb である。したがって c=2mb である。
(2)
直線 l:y=mx に原点で垂直に交わる直線は l′:y=−m1x である。一方、(1)より放物線は y=−2bm(x−b)2+2mb である。展開すると y=−2bmx2+mx である。
したがって l′ との交点は −mx=−2bmx2+mx を満たす。両辺を整理して 0=−2bmx2+(m+m1)x である。これは x{−2bmx+mm2+1}=0 と書ける。
一つの解 x=0 は原点である。原点以外の交点では −2bmx+mm2+1=0 だから x=m22b(m2+1)=2b+m22b である。l′ 上の点なので y=−mx=−m2b−m32b である。したがって求める交点は (2b+m22b, −m2b−m32b) である。
条件・検算
m=0 から b=0 が従い、途中の除算は正当である。得た原点以外の交点を放物線と垂線の両方へ代入して検算できる。
別解
解法2(接線を先に組み込む別解)
方針
原点を通り、そこで傾き m をもつ2次関数を y=mx+λx2 と書く。これを頂点形式と比較して係数を決め、垂線との交点を求める。
解答
(1)
原点を通り、原点での接線が y=mx である放物線はy=mx+λx2と書ける。一方a(x−b)2+c=ax2−2abx+ab2+cだからλ=a,−2ab=m,ab2+c=0.よってc=−ab2=2mb.(2)
また a=−m/(2b) なのでP:y=mx−2bmx2.垂線はl′:y=−mx.両式を等置するとx{−2bmx+mm2+1}=0.原点以外の解はx=m22b(m2+1),y=−m32b(m2+1).したがって交点は(2b+m22b,−m2b−m32b).
総評
難度4、計算量4。接する条件を通過条件と微分係数条件に分けて処理する基本問題で、目安は12分程度である。m=0 から −2ab=m となり、特に b=0 であることを押さえると割り算が正当化される。(2)では放物線を y=mx−(m/(2b))x2 と展開しておくと、垂線との交点方程式から x=0 をすぐにくくり出せる。
問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図であり、解法の境界条件と結論を本文だけでも追えるようにした。
冊子PDFで見る東北大の微分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2005年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。