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東北大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

aを0でない実数とする.
放物線C:y=x2上の点で,点A(0,a)からの距離が最小の点を考える.

(1) このような点が2つ存在するためのaの範囲を求めよ.

(2) aは(1)で求めた範囲にあるとし,Aからの距離が最小の2点をPQとする.
このとき線分AP,線分AQおよび放物線Cで囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

微分積分図形と方程式 微分による最大最小面積計算対称性の利用

方針

放物線上の点を (x,x2) とおき、点 A(0,a) からの距離の2乗 F(x)=x2+(x2a)2 を最小化する。距離そのものではなく2乗を扱うと微分が容易で、F(x)=2x(2x2+12a) となる。最小点が2つあるには x=±a12 が現れる必要がある。面積は対称性を使い、右半分で直線 AP と放物線 y=x2 の差を積分して2倍する。

解答

(1)

放物線 C:y=x2 上の点を (x,x2) とおく。この点と A(0,a) との距離の2乗を F(x)=x2+(x2a)2 とおく。距離を最小にする点は、距離の2乗 F(x) を最小にする点と同じである。

微分すると F(x)=2x+2(x2a)2x=2x(1+2x22a) である。したがって停留点は x=0 または x2=a12 を満たす点である。 a1/2 のとき、x2=a12 は実数解をもたず、停留点は x=0 だけである。この場合、最小点は1つである。a>12 のときは r=a12>0 として、停留点は x=0,x=±r である。このとき x=0 は極大側の点で、x=±r が対称な2つの最小点になる。実際、x が大きいと F(x) であり、F(x) の符号は(,r),+(r,0),(0,r),+(r,)と変わる。

したがって、このような点が2つ存在するための条件は a>12 である。

(2) r=a12 とおくと、2つの最小点は P=(r,r2),Q=(r,r2) である。ただし r2=a12 である。

右側の線分 AP の方程式を求める。A=(0,a)P=(r,r2) だから、傾きは r2ar=a12ar=12r である。したがって y=ax2r である。

図形は y 軸に関して対称なので、求める面積は右半分を2倍して 20r(ax2rx2)dx である。計算すると20r(ax2rx2)dx=2[axx24rx33]0r=2(arr4r33)である。ここで a=r2+12 だから2(arr4r33)=2(r3+r2r4r33)=43r3+12rである。

よって面積は{43(a12)+12}a12=8a16a12である。したがって 8a16a12 である。

条件・検算a>12 のとき x=0 は局所最大で、±r が全体最小である。面積積分では線分が放物線より上にあることを端点と下に凸な差から確認できる。

別解

解法2((x^2) を変数とする別解)

方針

距離の2乗を u=x20 の2次式として平方完成する。最小となる u が正なら x=±u の2点、0なら1点になる。

解答

(1)

距離の2乗はF(x)=x2+(x2a)2=(x2a+12)2+a14.u=x20 と見れば、平方の部分が最小になるのはu=a12である。これが正のときだけ x は正負の2値をとるので、条件はa>12.(2)r=a12 とすると最小点はP=(r,r2),Q=(r,r2).右側の線分 APy=ax2rである。対称性より面積は20r(ax2rx2)dx=43r3+12r=8a16a12.

総評

難度5、計算量5。距離の2乗を微分して最小点の個数を調べ、後半で対称性を使って面積を積分する問題である。目安は18分程度。(1)では a>12 のときだけ x=±a12 が現れること、x=0 は最小点ではなくなることを増減で確認する。(2)は線分 AP の傾きが 1/(2r) になる計算が要点で、面積を右半分の積分として整理すれば符号の迷いが少ない。

問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図であり、解法の境界条件と結論を本文だけでも追えるようにした。

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出典: 東北大学 2005年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。