方針
とおき,3本の単位ベクトル の内積がすべて であることを使う。重心 は3本のベクトルの平均で表せるので, は内積計算で求める。 は正三角形で,四面体の高さは対称性により になるから,体積を の1変数関数にし, で最大化する。
解答
(1) とおく。 であり,3つの中心角がすべて なのでである。
まず, の一辺を求めると である。したがって は一辺 の正三角形である。正三角形の重心は中線を に分けるので である。
次にである。よってであり,右辺を内積で展開すると となる。したがってである。
(2) なので である。 の面積は,一辺が の正三角形であるから である。また は3点 から等距離にあり, も正三角形 の中心であるから,直線 は平面 に垂直である。したがって四面体の高さは である。
よって体積 はである。 なので, を最大にするには を最大にすればよい。 とおく。展開すると であり, である。区間 では, が , が で成り立つ。したがって は で最大になる。
このとき である。よって最大値は である。
は正三角形で、 はその重心・外心である。したがって が四面体の高さになる。
別解
解法2(グラム行列)
方針
3本の単位ベクトルの内積を並べたグラム行列を作る。(1)はベクトルの平均との差から長さを求め、(2)はグラム行列の行列式が平行六面体の体積の2乗になることを用いる。底面と高さを別々に計算せず、体積を直接1変数化できる。
解答
(1) 、、、 とおく。3本は単位ベクトルで、異なる2本の内積はすべて である。だからまたよりしたがって(2)
のグラム行列はで、その行列式はである。四面体の体積を とすると、3本のベクトルが張る平行六面体の体積が だから で右辺を とおけばよって は で増加し、 で減少する。最大は のときで、 となる。したがって
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。試験場での目安は24分で、空間図形を内積で1変数化する問題である。採点点は、 が正三角形であること、 を3本のベクトルの和から計算すること、体積の高さが になる理由を対称性で説明することにある。最大化では そのものではなく を扱うと根号が消え、符号変化まで見通しやすい。