方針
折れ線で定義された を, と に分けて一次式で表す。 も同じ区間で外せるので,積分は の2次式になる。2変数の2次式を,まず について平方完成し,次に残った の2次式を平方完成して最小値を求める。
解答
折れ線の式を区間ごとに求める。点 と を結ぶ直線は傾き1なので である。また,点 と を結ぶ直線は傾き3なので である。
さらに、 では 、 では である。積分値を とおくと一般にであり、左側の積分も と置けば同様に処理できる。展開して整理するとである。
まず を固定して について平方完成する。したがって,固定した に対して最小となるのは のときである。
残った の式は である。よって最小となるのは のときであり,そのとき である。
したがって であり,最小値は である。
別解
解法2(奇関数と偶関数の分離)
方針
基準となる近似関数を と選ぶ。 は奇関数であり、一般の補正 は偶関数である。対称区間では両者の積分が0になるため、誤差平方積分が直交分解される。
解答
区間ごとの式からである。したがって両区間でが成り立つ。
よってここで は奇関数、は偶関数である。したがって は奇関数であり、対称区間上でとなる。ゆえに等号が成り立つには が必要十分であり、である。このとき最小値はとなる。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安時間は22分程度で、折れ線関数と絶対値を同じ区間で分けるところが出発点である。積分後は の2次式になるため、文系範囲では平方完成で最小値を出すのが自然である。計算量は大きくないが、左区間で になること、定数項まで含めて積分することを誤ると最小値がずれる。最後に最小値 まで代入して確認する。