Evolton

東北大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

1,2,3,4の数字が1つずつ書かれた4枚のカードを用いて,
次の手順で5桁の整数をつくる.
まず1枚を取り出して現れた数字を1の位とする.
取り出した1枚を元に戻し,4枚のカードをよく混ぜて,
再び1枚を取り出して現れた数字を10の位とする.
このような操作を5回繰り返して,5桁の整数をつくる.
得られた整数をXとするとき,以下の問いに答えよ.

(1)
Xに数字1がちょうど2回現れる確率を求めよ.

(2)
Xに数字1と数字2がちょうど1回ずつ現れる確率を求めよ.

(3)
Xにちょうど2回現れる数字が1種類以上ある確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

確率場合の数 数え上げ、余事象、場合分け

方針

各位は独立に 1,2,3,4 の4通りをとるので,全部で 45 通りとして数える。指定した数字の出現回数は位置の選び方で処理する。(3) は「ちょうど2回現れる数字が1種類以上ある」の余事象を取り,出現回数の型が 5,0,0,04,1,0,03,1,1,0 に限られることを使う。

解答

5桁の各位は,それぞれ独立に 1,2,3,4 の4通りをとる。したがって,起こり得る5桁の並びは全部で 45 通りであり,いずれも同様に確からしい。

(1)
数字1がちょうど2回現れるには,まず数字1が入る2つの位を選ぶ。これは 5C2 通りである。残り3つの位には,数字1以外の 2,3,4 のいずれかが入るので,各位について3通りである。

したがって求める確率は5C23345=10271024=135512である。

(2)
数字1と数字2がちょうど1回ずつ現れる場合を数える。数字1の位置は5通り,数字2の位置は残り4通りである。残り3つの位には,数字1,2は使えないので,数字3または4の2通りずつが入る。

したがって求める確率は 542345=1601024=532 である。

(3)
余事象を数える。すなわち,どの数字も「ちょうど2回」は現れない場合を数える。5個の位に4種類の数字が入るので,出現回数の型を考えると,2を含まない型は (5,0,0,0),(4,1,0,0),(3,1,1,0) に限られる。

(5,0,0,0) の場合は,5回現れる数字を選ぶだけなので 4 通りである。

(4,1,0,0) の場合は,4回現れる数字を4通りで選び,1回現れる数字を残り3通りで選ぶ。さらに,1回現れる数字の位置を5通りで選ぶので 435=60 通りである。

(3,1,1,0) の場合は,3回現れる数字を4通りで選び,1回ずつ現れる2つの数字を残り3つから選ぶので 3C2 通りである。位置については,3回現れる数字の位置を 5C3 通りで選び,残り2つの位置に2種類の数字を並べるので 2! 通りである。したがって43C25C32!=43102=240通りである。

よって余事象の場合の数は 4+60+240=304 である。したがって求める確率は130445=13041024=7201024=4564である。

別解

解法2(包除原理)

方針

(1) (2)は指定された数字の位置を直接選ぶ。(3)では、数字 j がちょうど2回現れる事象を Ej とし、4事象の和集合を包除原理で数える。2種類が各2回現れる重なりまで差し引けばよい。

解答

(1)
数字1の位置を2か所選び、残り3か所を 2,3,4 で埋めるから、確率は5C23345=135512である。

(2)
数字1と数字2の位置を順に選ぶと 54 通りであり、残り3か所には3または4が入る。よって確率は542345=532である。

(3)
数字 j がちょうど2回現れる事象を Ej とする。各 j についてEj=5C233=270である。

異なる2数字 i,j がともにちょうど2回現れる並びは、i の2位置、j の2位置を選び、残る1位置に残り2数字のいずれかを置くからEiEj=5C23C22=60通りである。3種類の数字がそれぞれ2回現れることは、桁数が5なので不可能である。

したがって包除原理よりj=14Ej=42704C260=720.よって求める確率は72045=4564である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安時間は20分程度で、独立な5回の抽出を5桁の並びとして数える基本問題である。(1)(2) は位置を選んで残りの位を埋めるだけだが、(3) は直接数えると重複しやすい。余事象を取り、出現回数の型を先に列挙すると漏れが少ない。特に (3,1,1,0) 型では,1回ずつ現れる2つの数字の並べ方 2! を忘れないことが重要である。

冊子PDFで見る東北大の確率の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。