方針
(1) は A2+B2 を展開し、sinxsiny+cosxcosy=cos(x−y) を使って cos(x−y) を取り出す。(2) は A=1 を固定したとき、(1) から B2 と cos(x−y) の関係を得る。−1≦cos(x−y)≦1 により B の範囲を出し、最大・最小が実際に達成できることを確認する。等号成立時は cos(x−y)=1、すなわち x と y が同じ向きであることから 3sinx=1、3cosx=B を求める。
解答
(1) A=2sinx+siny,B=2cosx+cosy である。両方を2乗して足すとA2+B2=(2sinx+siny)2+(2cosx+cosy)2=4(sin2x+cos2x)+(sin2y+cos2y)+4(sinxsiny+cosxcosy)=4+1+4cos(x−y)=5+4cos(x−y)である。したがって cos(x−y)=4A2+B2−5 である。
(2) A=1 とする。(1)より cos(x−y)=41+B2−5=4B2−4 である。常に −1≦cos(x−y)≦1 だから −1≦4B2−4≦1 である。これを整理すると 0≦B2≦8 である。したがって −22≦B≦22 である。
次に、この両端が実際に達成されることを確認する。B2=8 となるには 4B2−4=1 すなわち cos(x−y)=1 であればよい。これは x と y が同じ向き、つまり三角比が同じ値になる場合に実現できる。このとき siny=sinx,cosy=cosx であるから A=3sinx,B=3cosx である。 A=1 より 3sinx=1 なので sinx=31 である。このとき cos2x=1−91=98 だから cosx=±322 である。 cosx=22/3 のとき B=3cosx=22 であり、これが最大値である。cosx=−22/3 のとき B=3cosx=−22 であり、これが最小値である。
よって最大値は 22 で、そのとき sinx=31,cosx=322 である。最小値は −22 で、そのとき sinx=31,cosx=−322 である。
総評
難度5、計算量4。目安時間は18分。A2+B2 を展開して cos(x−y) を出すところが中心である。(2) は B2 の範囲だけで終わらず、最大値・最小値が実際に達成できることを確認する必要がある。等号成立は cos(x−y)=1 で、x と y の三角比が同じ向きになる場合である。最後は A=3sinx=1、B=3cosx と整理すると、sinx,cosx の値まで自然に求まる。 別解監査では、平面ベクトルや複素数で 2eix+eiy の長さを見る方法も、A2+B2 の恒等式と同じ内容なので独立解法として数えていない。
冊子PDFで見る東北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。