方針
(1) は部分積分を2回行い,sin2nπ=0,cos2nπ=1を使って境界項を整理する。(2)は積分をaの2次式として展開し,(1)でn=2の場合の∫x2cos2xdxを使う。さらに∫cos22xdxと∫x4dxを求め,平方完成で最小値とそのときのaを出す。
解答
(1) Jn=∫02πx2cosnxdx とおく。部分積分を行うとJn=[nx2sinnx]02π−n2∫02πxsinnxdxである。sin2nπ=0なので第1項は0である。
さらに∫02πxsinnxdx=[−nxcosnx]02π+n1∫02πcosnxdxである。ここで [−nxcosnx]02π=−n2π であり,∫02πcosnxdx=[nsinnx]02π=0 である。したがって ∫02πxsinnxdx=−n2π である。よって Jn=−n2(−n2π)=n24π である。
(2)
積分を展開するとI=∫02πx4dx−2a∫02πx2cos2xdx+a2∫02πcos22xdxである。
(1) でn=2とすると ∫02πx2cos2xdx=44π=π である。また cos22x=21+cos4x なので ∫02πcos22xdx=π である。さらに∫02πx4dx=[5x5]02π=532π5である。
したがって I=532π5−2πa+πa2 である。平方完成すると I=π(a−1)2+532π5−π である。よってIを最小にする実数aは a=1 であり,その最小値は 532π5−π である。
総評
難度5,計算量5。目安時間は22分。(1)は2回の部分積分で,sin2nπ=0,cos2nπ=1を境界項へ正確に入れる。(2)では(1)のn=2を再利用し,cos22xとx4の積分を別々に確定することが主要な採点点である。得られたI(a)は上にでなく下に凸の2次関数なので,平方完成または微分でa=1と最小値を同時に示せる。
冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2016年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。