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東北大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

α を複素数とする。複素数 z の方程式z2−αz+2i=0(*)について、以下の問いに答えよ。ただし、i は虚数単位である。

(1)
方程式 (∗) が実数解をもつように α が動くとき、点 α が複素数平面上に描く図形を図示せよ。

(2)
方程式 (∗) が絶対値1の複素数を解にもつように α が動くとする。原点を中心に α を π/4 回転させた点を表す複素数を β とするとき、点 β が複素数平面上に描く図形を図示せよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20分

複素数平面 軌跡、実部虚部比較、回転・拡大

方針

方程式を α について解くと、指定された種類の解 z をもつ条件は α=z+2i/z で表せる。(1)は実数解 z=t とおき、α=X+Yi の実部・虚部を読むと双曲線になる。(2)は ∣z∣=1 なので 1/z=z‾ を使い、z=cos⁡θ+isin⁡θ とおく。さらに π/4 回転後の β の実部・虚部を計算し、楕円の方程式に直す。

解答

(1)
方程式 z2−αz+2i=0 が実数解をもつとする。その実数解を z=t とおく。定数項が 2i なので t≠0 である。方程式から α=t+2it である。 α=X+Yi とおくと X=t,Y=2t である。したがって XY=2 である。逆に、XY=2 を満たす点は X≠0 であり、t=X とおけば α=t+2i/t と表せるので、実数解 z=t をもつ。

よって点 α の軌跡は XY=2 である。これは第1象限と第3象限にある直角双曲線である。

(2)
絶対値1の解を z=cos⁡θ+isin⁡θ とおく。このとき 1z=z‾=cos⁡θ−isin⁡θ である。したがってα=z+2iz=cos⁡θ+isin⁡θ+2i(cos⁡θ−isin⁡θ)=(cos⁡θ+2sin⁡θ)+i(sin⁡θ+2cos⁡θ)である。 β は α を原点中心に π4 回転した点なので β=1+i2α である。β=u+vi とおくとu=(cos⁡θ+2sin⁡θ)−(sin⁡θ+2cos⁡θ)2=sin⁡θ−cos⁡θ2であり、v=(cos⁡θ+2sin⁡θ)+(sin⁡θ+2cos⁡θ)2=3(sin⁡θ+cos⁡θ)2である。よってu2+v29=(sin⁡θ−cos⁡θ)2+(sin⁡θ+cos⁡θ)22=1である。

逆に任意の θ でこの形の点が得られるので、軌跡は u2+v29=1 である。すなわち、原点中心、実軸方向の半径1、虚軸方向の半径3の楕円である。

別解

解法2(実部・虚部の線形変換)

方針

α=z+2i/z を基本式とし、実数解では双曲線、単位円上の解では (cos⁡θ,sin⁡θ) の線形像として軌跡を求める。回転後の座標変換を行列として整理する。

解答

(1)
指定された解を z≠0 とすればα=z+2iz.実数解 z=t の場合、α=X+Yi としてX=t,Y=2tだから軌跡は直角双曲線 XY=2 である。

(2)
次に ∣z∣=1 とし、z=cos⁡θ+isin⁡θ とおく。1/z=z‾ を用い、さらに β=(1+i)α/2=u+vi とすると(uv)=(−1/21/23/23/2)(cos⁡θsin⁡θ).したがってu=sin⁡θ−cos⁡θ2,v=3(sin⁡θ+cos⁡θ)2であり、u2+v29=1.よって軌跡は原点中心、半径1と3を主軸にもつ楕円である。

総評

難度5、目安時間20分。方程式を α=z+2i/z と見ると、軌跡問題として素直に処理できる。(1)では実数解が0でないことを確認し、実部と虚部の積が2になると読む。(2)では ∣z∣=1 から 1/z=z‾ を使うのが決め手である。回転後の実部・虚部は符号を間違えやすいので、β=(1+i)α/2 として丁寧に計算するとよい。

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出典: 東北大学 2018年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。