方針
方程式を α について解くと、指定された種類の解 z をもつ条件は α=z+2i/z で表せる。(1)は実数解 z=t とおき、α=X+Yi の実部・虚部を読むと双曲線になる。(2)は ∣z∣=1 なので 1/z=z を使い、z=cosθ+isinθ とおく。さらに π/4 回転後の β の実部・虚部を計算し、楕円の方程式に直す。
解答
(1)
方程式 z2−αz+2i=0 が実数解をもつとする。その実数解を z=t とおく。定数項が 2i なので t=0 である。方程式から α=t+t2i である。 α=X+Yi とおくと X=t,Y=t2 である。したがって XY=2 である。逆に、XY=2 を満たす点は X=0 であり、t=X とおけば α=t+2i/t と表せるので、実数解 z=t をもつ。
よって点 α の軌跡は XY=2 である。これは第1象限と第3象限にある直角双曲線である。
(2)
絶対値1の解を z=cosθ+isinθ とおく。このとき z1=z=cosθ−isinθ である。したがってα=z+z2i=cosθ+isinθ+2i(cosθ−isinθ)=(cosθ+2sinθ)+i(sinθ+2cosθ)である。 β は α を原点中心に 4π 回転した点なので β=21+iα である。β=u+vi とおくとu=2(cosθ+2sinθ)−(sinθ+2cosθ)=2sinθ−cosθであり、v=2(cosθ+2sinθ)+(sinθ+2cosθ)=23(sinθ+cosθ)である。よってu2+9v2=2(sinθ−cosθ)2+(sinθ+cosθ)2=1である。
逆に任意の θ でこの形の点が得られるので、軌跡は u2+9v2=1 である。すなわち、原点中心、実軸方向の半径1、虚軸方向の半径3の楕円である。
別解
解法2(実部・虚部の線形変換)
方針
α=z+2i/z を基本式とし、実数解では双曲線、単位円上の解では (cosθ,sinθ) の線形像として軌跡を求める。回転後の座標変換を行列として整理する。
解答
(1)
指定された解を z=0 とすればα=z+z2i.実数解 z=t の場合、α=X+Yi としてX=t,Y=t2だから軌跡は直角双曲線 XY=2 である。
(2)
次に ∣z∣=1 とし、z=cosθ+isinθ とおく。1/z=z を用い、さらに β=(1+i)α/2=u+vi とすると(uv)=(−1/23/21/23/2)(cosθsinθ).したがってu=2sinθ−cosθ,v=23(sinθ+cosθ)であり、u2+9v2=1.よって軌跡は原点中心、半径1と3を主軸にもつ楕円である。
総評
難度5、目安時間20分。方程式を α=z+2i/z と見ると、軌跡問題として素直に処理できる。(1)では実数解が0でないことを確認し、実部と虚部の積が2になると読む。(2)では ∣z∣=1 から 1/z=z を使うのが決め手である。回転後の実部・虚部は符号を間違えやすいので、β=(1+i)α/2 として丁寧に計算するとよい。
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出典: 東北大学 2018年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。