方針
共通接線を,3次関数側の接点 x=u,2次関数側の接点 x=v で表す。傾きと切片が等しいことから連立方程式を作り,v を消去して u を決める。面積は,放物線と2本の接線で囲まれる領域であり,2本の接線の交点 x=4 を境に上側は放物線,下側はそれぞれの接線になる。接線との差が平方になることを使って積分を短くする。
解答
(1)
3次関数 y=x3+x2 の x=u における接線を考える。導関数は 3x2+2x なので,接線の傾きは 3u2+2u である。この接線の切片は u3+u2−u(3u2+2u)=−2u3−u2 である。
一方,2次関数 y=x2+4x+16 の x=v における接線の傾きは 2v+4 であり,切片は v2+4v+16−v(2v+4)=16−v2 である。共通接線であるためには,傾きと切片がともに一致すればよいので 3u2+2u=2v+4,−2u3−u2=16−v2 である。第1式より v=23u2+2u−4 である。これを第2式に代入して整理すると (u−2)(u+2)(9u2+4u+12)=0 となる。ここで 9u2+4u+12 の判別式は 42−4⋅9⋅12<0 なので実数解をもたない。したがって u=2,u=−2 である。 u=2 のとき,傾きは 16,切片は −20 である。u=−2 のとき,傾きは 8,切片は 12 である。よって共通接線は y=16x−20,y=8x+12 である。
(2)
放物線 y=x2+4x+16 に対して,直線 y=8x+12 は x=2 で接し,直線 y=16x−20 は x=6 で接する。また2直線の交点は 8x+12=16x−20 より x=4 である。
したがって求める面積 S はS=∫24{x2+4x+16−(8x+12)}dx+∫46{x2+4x+16−(16x−20)}dx.ここで x2+4x+16−(8x+12)=(x−2)2 であり,x2+4x+16−(16x−20)=(x−6)2 である。よってS=∫24(x−2)2dx+∫46(x−6)2dx=38+38=316である。
総評
難度6、計算量5。想定時間は22分程度。共通接線を接点パラメータで表し,傾きと切片の一致を使う問題である。接点の x 座標を2つ置くため式はやや長いが,v を消去すれば実数解は u=±2 に限られる。面積では2本の接線の交点 x=4 で区間を分け,放物線との差が (x−2)2,(x−6)2 になることを使うと計算が安定する。 図で接点が2と6、接線の交点が4に並ぶことを確認すると、積分区間の取り違えを防げる。
冊子PDFで見る東北大の微分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2021年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。