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東北大学 2026年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

数直線上を動く3点A,B,Cがある。1から6までの整数の目がそれぞれ1/6の確率で出る大小2個のさいころを同時に1回投げる試行に対して,3点A,B,Cは次の規則に従うとする。

[leftmargin=1.5em]

・大小2個のさいころの出た目をそれぞれX,Yとする。

・点Aは,Xが2,4,6のとき正の向きに1だけ進み,1,3,5のとき負の向きに1だけ進む。

・点Bは,Xが3,6のとき正の向きに1だけ進み,1,2,4,5のとき負の向きに1だけ進む。

・点Cは,Yが1,3,5のとき正の向きに1だけ進み,2,4,6のとき負の向きに1だけ進む。

初めに3点A,B,Cは原点にある。正の整数nに対し,この試行をn回繰り返したときの3点A,B,Cの座標をそれぞれan,bn,cnとする。
たとえば,1回目の試行でX=2,Y=3だとすると,a1=1,b1=−1,c1=1となる。以下の問いに答えよ。

(1) a2=b2となる確率とa2=b2=c2となる確率を求めよ。

(2) 正の整数nに対し,an=n−2となる確率とcn=n−2となる確率をnを用いて表せ。

(3) 正の整数nに対し,an=bn=n−2となる確率をp,an=cn=n−2となる確率をqとするとき,p/qの値をnを用いて表せ。

難易度7/ 10計算量6/ 10

確率、数列 数え上げ、独立性の利用、状態分類

方針

AとBは同じさいころで動くので,独立だと決めつけて確率を掛けてはいけない。
一回の動きを四つに分類して,実際に独立性を確認する。

解答

一回の移動について,Aが+となる確率は1/2,Bは1/3,Cは1/2である。
A,Bの移動の同時確率はB:+B:−A:+1/61/3A:−1/61/3であり,各確率が周辺確率の積なので独立である。
試行間も独立,かつCは別のさいころで動くので,an,bn,cnは互いに独立。

(1) 二回後の位置の確率は位置−202a2,c21/41/21/4b24/94/91/9である。よってPr⁡(a2=b2)=1449+1249+1419=1336,Pr⁡(a2=b2=c2)=(14)249+(12)249+(14)219=748.(2) 座標がn−2となるには,n回中ちょうど一回だけ負の向きに進めばよい。
A,Cでは各向きの確率が1/2なのでPr⁡(an=n−2)=Pr⁡(cn=n−2)=n2n.(3) 同様にPr⁡(bn=n−2)=n(13)n−123=2n3n.独立性よりp=n2n2n3n,q=(n2n)2>0.したがってpq=2(23)n.

別解

別解・背景

方針

主解と異なる見方による補足。

解答

(3) のpについて,A,Bそれぞれが負へ動く回が一回だけとなるXの列を数える。

[leftmargin=1.5em]

・同じ回に両方が負へ動く場合,その回はn通り,出目は1,5の二通り。他の回はすべて6なので,2n通り。

・別の回に負へ動く場合,二つの回の選び方はn(n−1)通り。
Aだけが負の回の出目は3,Bだけが負の回の出目は2,4。他は6なので,2n(n−1)通り。

全部で2n2通りとなり,p=2n2/6nを得る。
A,Cは別のさいころで動くからq=n2/4nであり,答案と同じ比になる。

同じさいころを使っていても,この問題では独立性が成り立つ。
例えば「偶数」と「4以上」なら独立にはならないので,出目の分類を変えた問題へそのまま結論を持ち込めない。

総評

同じさいころの目から決まる二つの移動を、理由なく独立としてはいけない。一回の同時確率を表で確かめた後、移動の履歴を数えて位置の一致を調べる。

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出典: 東北大学 2026年度 後期日程 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。