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東北大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

a, b, c, dは実数とし,実数全体を定義域とする関数f(x)={8x3−6x2+2(∣x∣≦1のとき)3x4+ax3+bx2+cx+d(∣x∣>1のとき)はすべてのxの値で微分可能であるとする。以下の問いに答えよ。

(1) a, b, c, dの値を求めよ。

(2) 関数f(x)の最小値と,それを与えるxの値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20分

微分、関数 式変形、増減表、微分による最大最小

方針

f(x) がすべての実数で微分可能であるためには,つなぎ目 x=1,−1 で関数の値と導関数の値が一致する必要がある。この4条件から a,b,c,d を決定する。最小値は区間 −1≤x≤1 と外側 ∣x∣>1 に分けて調べる。内側は3次式,外側は4次式なので,それぞれ導関数の符号または臨界点を調べ,候補の値を比較する。

解答

(1) −1≤x≤1 での式を p(x)=8x3−6x2+2 とおき,∣x∣>1 での式を q(x)=3x4+ax3+bx2+cx+d とおく。f(x) がすべての実数で微分可能であるためには,x=1 と x=−1 で値と導関数が一致しなければならない。

まず p(1)=8−6+2=4,p′(x)=24x2−12x,p′(1)=12 である。また p(−1)=−8−6+2=−12,p′(−1)=24+12=36 である。

一方,q′(x)=12x3+3ax2+2bx+c である。したがって接続条件は q(1)=p(1),q′(1)=p′(1),q(−1)=p(−1),q′(−1)=p′(−1) であり,具体的には{3+a+b+c+d=4,12+3a+2b+c=12,3−a+b−c+d=−12,−12+3a−2b+c=36である。整理すると{a+b+c+d=1,3a+2b+c=0,−a+b−c+d=−15,3a−2b+c=48となる。第2式と第4式の差をとると 4b=−48 だから b=−12 である。第2式より 3a−24+c=0 すなわち c=24−3a である。第1式と第3式の差をとると 2a+2c=16 だから a+c=8 である。ここに c=24−3a を代入して a+24−3a=8 より a=8,c=0 を得る。最後に第1式から 8−12+0+d=1 であるから d=5 である。よって a=8,b=−12,c=0,d=5 である。

(2) このとき外側の式は q(x)=3x4+8x3−12x2+5 である。最小値を求める。

まず −1≤x≤1 では p′(x)=24x2−12x=12x(2x−1) である。臨界点は x=0,x=12 であり,端点も含めて値を調べるとp(−1)=−12,p(0)=2,p(12)=8⋅18−6⋅14+2=32,p(1)=4である。したがって内側での最小値は −12 である。

次に ∣x∣>1 では q′(x)=12x3+24x2−24x=12x(x2+2x−2) である。方程式 q′(x)=0 の解は x=0,x=−1±3 である。このうち ∣x∣>1 に入るのは x=−1−3 だけである。さらに q′(x) は (−∞,−1−3) で負,(−1−3,−1) で正,(1,∞) で正である。したがって外側の左の区間では x=−1−3 が最小点であり,右の区間では単調増加である。

また,q(x)→∞ (x→±∞) であり,外側の区間で最小値の候補になるのは,つなぎ目の値とこの臨界点の値である。つなぎ目では q(1)=4,q(−1)=−12 である。r=3 とおき,x=−1−r とする。臨界点では x2+2x−2=0 だから x2=−2x+2 である。これを用いて高次の項を下げると,x3=x(−2x+2)=−2x2+2x=−2(−2x+2)+2x=6x−4 さらに x4=x(6x−4)=6x2−4x=6(−2x+2)−4x=−16x+12 である。したがって q(x)=3x4+8x3−12x2+5 に代入すると,q(x)=3(−16x+12)+8(6x−4)−12(−2x+2)+5 であり,q(x)=(−48x+36)+(48x−32)+(24x−24)+5=24x−15 となる。x=−1−3 なので q(−1−3)=24(−1−3)−15=−39−243 である。

これは −12 より小さい。よって f(x) の最小値は −39−243 であり,そのときの x は x=−1−3 である。

総評

難易度は5/10の標準問題で,15〜20分で完答したい必答級である。(1)では x=±1 の両方で関数値と導関数値を一致させる4条件が採点の中心になる。(2)では内側 [−1,1] と外側 (−∞,−1),(1,∞) を分け,各区間の端点・停留点・無限遠を漏れなく比較することが必要である。外側の停留点では x2+2x−2=0 を使って x3,x4 を1次式に落とすと値の計算が安定する。接続点の値を比較から外すこと,定義域外の根 −1+3 を候補に残すこと,停留値を出しただけで最小と断定することが典型的な失点である。

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出典: 東北大学 2026年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。