方針
行列 が 方向への正射影を表すことをまず確認する。すると , となり,点 は互いに垂直な2つの成分 , に分解される。角は , から直角と分かる。面積は2つの射影成分の長さを掛ければよい。
解答
(1) とおく。条件より である。与えられた行列は であり,これは点の位置ベクトルを の方向へ正射影する一次変換である。
実際,である。したがって である。
点 の位置ベクトルを とすると であり, である。また だから, と は直交する。問題の条件より , なので,, であり,角はきちんと定まる。
ここでである。 だから である。
(2) は 方向への射影であるから,その長さは である。また に垂直な方向として を取ると, の長さは である。
(1) より は を直角とする直角三角形であり, である。したがって面積を とするとである。
別解
解法2
方針
方向とそれに垂直な方向を新しい直交座標軸に選ぶ。この座標では と はそれぞれ一方の成分だけを残す変換になるため、行列の累乗、角、面積が座標図だけで読める。
解答
方向と 方向を単位化して、新しい直交座標軸とする。この座標で点 の成分を と書くと行列 は第1成分だけを残す正射影だから、 も同じ作用をしとなる。一方、 は第2成分だけを残す正射影であり、 だからである。したがって、新しい直交座標では(1) は第2軸に平行、 は第1軸に平行なので(2) 、 だから、面積は
総評
難易度は5,計算量は5程度である。想定時間は15分から22分程度。行列計算をそのまま3乗する問題ではなく, が正射影であることを見抜くと一気に短くなる。条件 , は直角三角形がつぶれないための条件なので,角や面積を述べる前に触れておきたい。面積では そのものではなく, から見た辺 がそれぞれ反対側の射影成分の長さになる点が誤りやすい。