方針
原点以外の点 がそのまま保たれるので、 は零でない解をもつ。したがって転置した方程式にも零でない解 があり、 を満たす。この行ベクトルで直線 を作れば、原点を通らず、かつ変換後も同じ直線上に残る。
解答
固定される点を とする。条件はである。零でない解があるからまず の場合、とおく。(1)よりしたがって の場合は である。 なら、これを とすれば同様に (2) が成り立つ。さらに なら は単位行列なので、 とすればよい。
こうして必ず、零でない で (2) を満たすものが取れる。直線は原点を通らない。 上の点の列ベクトルを とするとだから、 も 上にある。よって条件を満たす直線 が存在する。
別解
解法2(固定方向を基底にする)
方針
固定される点 の方向を第1基底に選ぶ。新しい座標で変換を上三角形にし、係数の場合分けによって不変な一次式を直接作る。
解答
固定される零でないベクトルを第1基底 とし、これと平行でないベクトル を選ぶ。この基底でと書ける。点の座標を とすると のとき、直線を考える。(1)による像 についてだから、この直線は自分自身に移る。
のときは が保たれる。 のときは変換が単位変換なので、例えば を取ればよい。
いずれの直線も右辺が1であるため原点を通らない。元の 座標へ戻せば、求める直線 が得られる。
総評
難度7、計算量4、目安30分。固定点の存在から、値が変わらない一次式を構成する証明である。成分と行列式による構成、固定方向を基底にする構成のどちらも、右辺を1とした直線が原点を通らず不変であることを確認した。