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東京大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

二次方程式ax22bx+c=0の係数abcが,それぞれ次の範囲を動くものとする.0.9a1.1,2.7b3.3,4.5c5.4(1) このときu=bav=ca
を座標とする点P(u,v)の動く範囲を定め,図示せよ.

(2) 上の二次方程式の二つの解のうち,大きい方をzとする.
abcが上の範囲を動くときの,zの最大値,最小値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安28

方程式・不等式図形と方程式 範囲評価、必要十分条件

方針

(1) は同じ a が三つの区間条件を同時に満たすことを、三つの閉区間の共通部分として表す。一次元の区間は二つずつ交われば共通部分をもつため、u,v,u/v の不等式へ整理する。(2)は大きい根の各係数に関する単調性を示して端点を選ぶ。

解答

(1) ある a に対して910a1110,2710au3310,92av275が同時に成り立つことが必要十分である。対応する三つの a の区間が共通部分をもつ条件を整理すると2711u113,4511v6,12uv1115.これは uv 平面で直線 v=2uv=15u/11 と四本の縦横線に囲まれる六角形である。頂点は(2711,4511),(3,4511),(113,5),(113,6),(3,6),(2711,5411).(2) 判別式に相当する量はb2ac(2710)21110275=2720>0.大きい根はz=b+b2aca.これは b とともに増え、c とともに減る。また方程式を a で微分するとdzda=z22az2b<0である。よって最大は (a,b,c)=(9/10,33/10,9/2)、最小は (11/10,27/10,27/5) で生じる。計算してzmax=11+2193,zmin=27+31511.

別解

解法2(六角形の辺上で調べる)

方針

(1) で得た六角形上で z=u+u2v を考える。内部に極値はなく、縦辺・横辺・二本の斜辺のそれぞれで単調性を調べれば頂点だけを比較すればよい。

解答

(1) 三つの a の区間の共通部分を調べると2711u113,4511v6,12uv1115であり、頂点は解法1に記した六点である。

(2) 方程式を a で割るとx22ux+v=0だからz=u+u2v.領域内では zu が増すと増え、v が増すと減る。縦辺と横辺では直ちに端点だけを見ればよい。斜辺は v=ku の形でありz=u+u(uk)は各斜辺の範囲で u とともに増える。したがって六頂点だけを比較すれば十分である。

最大候補は (u,v)=(11/3,5)、最小候補は (27/11,54/11) となる。代入してzmax=113+12195=11+2193,zmin=2711+729594121=27+31511.対応する係数はそれぞれ(a,b,c)=(910,3310,92),(1110,2710,275)であり、実際に許された範囲に入る。

総評

難易度7、計算量7。目安時間は28分である。u,v を別々の長方形に入れるだけでは不十分で、同じ a で割ったため u/v=b/c の制約が残る。図では六頂点まで正確に示す。(2)は根号内が全範囲で正であることを確認し、単調性を根拠なく断言しない。

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出典: 東京大学 1986年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。