方針
方程式は x2 についての2次方程式に直せる。0≦t≦2 では非負の候補が一つだけ残り,実数解は正負対称になるので,g1(t)−g2(t) をすぐに表せる。積分では u=2−t と置き,さらに 1+u の累乗積分へ落とす。
解答
y=x2 とおくと,方程式は y2−2y−1+t=0 である。これを解くと y=1±2−t である。0≦t≦2 では 0≦2−t≦2 なので,1−2−t は負になることもあるが,実数解の最大・最小を与えるのは常に y=1+2−t である。したがって g1(t)=1+2−t,g2(t)=−1+2−t であり,g1(t)−g2(t)=21+2−t となる。
よって求める積分は∫02{g1(t)−g2(t)}dt=∫0221+2−tdtである。u=2−t とおくと t=2−u2,dt=−2udu であり,t=0 のとき u=2,t=2 のとき u=0 である。したがって∫0221+2−tdt=4∫02u1+uduとなる。
さらに w=1+u とおくと4∫02u1+udu=4∫11+2(w−1)w1/2dwである。よって4∫11+2(w−1)w1/2dw=4[52w5/2−32w3/2]11+2であり,求める値は 158{3(1+2)5/2−5(1+2)3/2+2} である。
別解
解法2
方針
最大の正の実数解そのものを新しい変数にする。方程式から
t をその変数で表せば、根号を二重に含む被積分関数が多項式へ
変わり、置換を一度で完了できる。
解答
方程式は x2 について解くとx2=1±2−t.0≦t≦2 では、最大の実数解と最小の実数解はg1(t)=1+2−t,g2(t)=−g1(t)である。そこでs=g1(t)=1+2−tと置く。するとt=2−(s2−1)2,dt=−4s(s2−1)ds.端点はt=0⟺s=1+2,t=2⟺s=1と対応する。したがって∫02{g1(t)−g2(t)}dt=∫1+212s{−4s(s2−1)}ds=8∫11+2(s4−s2)ds=8[5s5−3s3]11+2.よって求める値は158{3(1+2)5/2−5(1+2)3/2+2}.
総評
難度5、計算量4、目安12〜15分。4次方程式を x2 の2次方程式と見て最大・最小解が正負対称であることを使う。解法1は根号を段階的に外し、解法2は最大正根を直接変数にした。置換時の端点と向きを明示し、両解法の最終式が一致することを展開して確認した。
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出典: 東京大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。