方針
並べ替えられた に、順序が逆になっている2項 、 があるとき、その2項を交換する。 を使うと、交換後の二乗和は交換前以下になる。したがって順序の入れ替わりを1つずつ直していけば和は増えず、最後に は降順、すなわち与えられた の並びになる。
解答
任意の並べ替え を考える。もしある について となっていれば、この2項の順序は とは逆になっている。この2項だけを交換したとき、二乗和の変化を調べる。
交換前の該当部分は であり、交換後は である。差を計算するとここで 、 だから である。したがって、この交換を行うと二乗和は増えない。
この操作を、 の中で順序が逆になっている2項がなくなるまで繰り返す。各交換で二乗和は増えず、最終的には となる。ところが は の並べ替えであり、もともと だから、最終的な並びは である。
よって任意の並べ替え に対して が成り立つ。
別解
解法2:最大の項を固定して帰納法で示す
方針
二乗和を最小にする並べ方を一つ取る。最大の に最大の が対応していなければ、その二つの対応先を交換して和が増えないことを示す。 を固定した後、残る 項に同じ議論を適用する。
解答
に関する帰納法で示す。 のときはだから成り立つ。
項まで成り立つと仮定する。任意の並べ替え の中で、 が 番目にあるとする。 と を交換したとき、交換前から交換後を引くとである。したがって、 を に対応させても二乗和は増えない。
残る と はいずれも降順である。帰納法の仮定により、この残りも同じ順に対応させたとき二乗和が最小になる。よって全体でもが成り立つ。
総評
難度6、計算量5、目安時間16分。交換法では逆順の2項を直したとき二乗和が増えないことと、有限回で降順に到達することを書く。帰納法では最大項同士を対応させても悪化しないことを示し、残る項へ帰納法を適用する。原問題に行列はなく、二つの証明はいずれも展開と順序だけで完結する。