方針
まずAが各手を出したとき,Bの各手に対する得失を表にする。(1)ではBが等確率なので,Aがグー・チョキ・パーを固定して出した場合の期待値を比較すればよい。混ぜて出す場合の期待値はその重みつき平均なので,最大の手だけを確率1で出すのが最適である。(2)ではBの比 が任意なので,Bがどの手に偏っても期待値が負にならないよう,Bの各手に対応するA側の平均得失をすべて0以上にする。この連立不等式と確率の和が1であることから一意に決める。
解答
(1)
Aが出す手を固定して,Bがグー,チョキ,パーを等確率で出す場合の期待値を比べる。
Aがグーを出すとき,Bがグーなら0,チョキならAが3歩進み,パーならBが6歩進む。したがって期待値は である。
Aがチョキを出すとき,BがグーならBが3歩進み,チョキなら0,パーならAが5歩進む。したがって期待値は である。
Aがパーを出すとき,BがグーならAが6歩進み,チョキならBが5歩進み,パーなら0である。したがって期待値は である。
Aが確率を混ぜて出すときの期待値は,これら3つの値の重みつき平均である。最大の値は なので,Aはチョキを確率1で出せばよい。すなわち である。
(2)
Aがグー,チョキ,パーを出す確率をそれぞれ とする。もちろん である。
Bがグーを出したとき,A側の得失の平均は である。Bがチョキを出したときは であり,Bがパーを出したときは である。
Bの確率の比 が任意であるから,常に となるためには,Bの各手に対する上の3つの平均がすべて0以上であることが必要であり,また十分である。よって である。これは と同値である。
これらをつなげると である。したがってすべて等号でなければならない。よって である。さらに だから となり, である。したがって を得る。
以上より,求める確率はである。
総評
じゃんけんを得失表として整理し,期待値の最大化と非負条件を調べる問題である。目安時間は18分。(1)ではBが等確率なので,Aの3つの固定した手を比較すればよい。(2)では相手の比が任意であることから,Bの各手に対するA側の平均得失がすべて0以上でなければならない。連立不等式は という等号連鎖に整理され,一意に確率が決まる。