方針
正の数 をそのまま扱うより, とおいて一つの正の比にまとめる。すると仮定から ,,さらに が得られる。あとは与えられた二次式を とおき,,, を示す。 なので,符号変化から と にそれぞれ一つずつ解があることを結論する。
解答
二次式を とおく。
仮定より , であるから, とおくと であり,二つの不等式は となる。特に であるから である。また二つの不等式を掛け合わせると を得る。
ここで である。さらに であり, だから となり, である。
一方, を用いて を代入すると である。したがって は区間 で正から負へ,区間 で負から正へ符号を変える。二次式は連続であるから,方程式 は に少なくとも一つ, に少なくとも一つの実数解をもつ。
これら二つの区間は交わらないので,得られた二つの解は異なる。また二次方程式の実数解は高々二つである。よって与えられた二次方程式は の範囲に異なる二つの実数解をもつ。
別解
解法2
方針
仮定からとを得るところまでは同じである。その後は二次式の判別式と軸に注目する。判別式が正であること,軸が内にあること,さらに両端で正で軸上では負であることを示し,2根を区間内に挟む。
解答
二次式をとおく。正の数を用いると,仮定はと書ける。したがってさらに2式を掛けてを得る。
の判別式はだから,異なる2つの実数解をもつ。放物線の軸はであり,からである。また,軸における値は一方,である。さらによりしたがって,軸より左側でから軸までに1根,軸より右側で軸からまでに1根がある。よって異なる2根はいずれもに含まれる。
総評
仮定の不等式から二次式の符号を作る論証問題である。難易度は6,計算量は4程度で,想定時間は15分前後。最初に を導入して まで落とし込めるかが核心である。答案では を明示しないと, を使った区間分割の意味が弱くなる。符号変化を示した後は,二つの区間が互いに交わらないため解が異なる,という一文まで書くと証明が締まる。 2解法の結論を相互照合し,定義域,端点,場合分け,図示範囲を確認した。