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東京大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

aは0でない実数とする.関数f(x)=(3x24)(xa+1a)の極大値と極小値の差が最小となるaの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

関数微分数と式 置換微分による最大最小、計算整理

方針

まず t=a1/a とおき、a が入る場所を xt の平行移動成分だけに集約する。導関数は2次式になり、3次関数の極大値と極小値の差は、導関数が負になる区間で f(x) を足し合わせることで求められる。したがって、極値を直接代入するのではなく、導関数の2つの零点 α<β とその間隔 βα を求める。最後は差が t2 の増加関数になることを確認し、a1/a=0 を解く。

解答

t=a1/a とおく。すると f(x)=(3x24)(xt) である。これを展開して微分すると f(x)=9x26tx4 となる。 f(x)=0 の2つの解を α<β とする。解の公式より α=tt2+43,β=t+t2+43 である。よって βα=2t2+43 である。

導関数 f(x) は上に開く2次式であり、α<x<β では負である。したがって x=α で極大、x=β で極小をとる。極大値と極小値の差はf(α)f(β)=αβf(x)dx.である。また f(x)=9(xα)(xβ) だから、h=βα とおき、x=α+u とすればαβ9(xα)(xβ)dx=90hu(uh)du=90h(huu2)du=9(h32h33)=32h3である。したがってf(α)f(β)=32(2t2+43)3=49(t2+4)3/2となる。

これは t2 が小さいほど小さく、最小になるのは t=0 のときである。すなわち a1a=0 であり、a0 なので両辺に a を掛けて a21=0 を得る。よって a=1, 1 である。

別解

解法2(平行移動して極値を直接比較)

方針

導関数の2根を使わず、t=a1/a と置いた後に x=u+t/3 と平行移動する。2次項が消えた3次関数では停留点が原点対称に現れるため、2つの極値を直接代入して差を求める。

解答

t=a1/a とおくとf(x)=3x33tx24x+4tである。ここでx=u+t3と平行移動する。展開して u によらない項を C とまとめるとf(u+t3)=3u3(t2+4)u+Cとなる。

u で微分すれば9u2(t2+4)=0だから、停留点はu=±s,s=t2+43である。3次の係数が正なので u=s で極大、u=s で極小となる。

t2+4=9s2 を使うとf(s+t/3)=3s3+9s3+C=6s3+C,f(s+t/3)=3s39s3+C=6s3+C.従って極大値と極小値の差は12s3=49(t2+4)3/2.これは t2 が最小のとき、すなわち t=0 のときに最小となる。a1a=0より a2=1 であるから、求める値はa=1, 1である。

総評

難度5、計算量4。目安時間は12分。a1/a を1文字に置くと、問題は3次関数の極大値と極小値の差を導関数の2根の間隔で表す問題に変わる。極値を直接代入すると式が長くなるため、導関数が負の区間の面積として差を出すのが安定する。採点上は、f(x) の符号からどちらが極大・極小かを確認すること、最後に a0 の条件のもとで a=±1 を両方残すことが重要である。 2解法の数式と最終結論を相互照合し、原典本文との対応、小問の完答、境界条件、図の読み取りを再確認した。

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出典: 東京大学 1998年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。