方針
端点条件から まで係数を減らす。条件(B)は が で常に非負である条件で、端点値は常に , となる。したがって軸が区間内に入る下に凸の場合だけ頂点値を調べればよい。理科には がないので には上限がなく、 の最小値だけが決まる。
解答
端点条件から である。よって であり、 と書ける。
条件(B)は である。すなわち である。端点では となり、これは常に正である。 のとき、 は下に凸で、その軸は である。この軸が区間 に入るのは のときである。この場合、区間上の最小値は頂点でとるので が0以上であればよい。これを整理すると すなわち である。したがって となる。 も合わせると である。
一方、 のときは軸が より右にあるので、最小値は右端でとり である。また のときは であり、 のときは区間での最小値が端点で確認できるので、いずれも条件(B)を満たす。
よって条件(B)は と同値である。
次に だからである。奇関数である の積分は0なので である。上の範囲では であるから、 の最小値は で生じる。その値は である。
理科の条件には の上限がないので、 を大きくすれば もいくらでも大きくなる。したがって求める範囲は である。
別解
解法2(差の平方完成と上方非有界性)
方針
条件(B)を差 の非負性へ変換し、平方完成で
係数 の必要十分条件を求める。文科版と異なり微分係数の上限制約がないため、
最後に が上に有界でないことを明示する。
解答
端点条件からであり、条件(B)はと同値である。
のとき軸が区間に入る では、頂点値が非負である条件はしたがってこの場合は なら最小値は である。
なら最小値は端点で生じ、だから条件を満たす。以上よりさらに許される は正であるから、最小値はで生じる。一方、 には上限がなく、 とすれば
である。よって
総評
文科第1問とほぼ同じ処理だが、微分係数の上限条件がないため答えは下限のみになる。目安時間は15〜20分。条件(B)の処理では、端点が常に正であること、下に凸で軸が区間に入る場合だけ頂点値を調べることを順に書くと抜けが少ない。最後に まで出したあと、 に上限を付けてしまうと文科版との混同になる。上に有界でないことを一言添えると、範囲の表現が明確になる。