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東京大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

(1) 正八面体のひとつの面を下にして水平な台の上に置く。
この八面体を真上から見た図(平面図)を描け。

(2) 正八面体の互いに平行な2つの面をとり,それぞれの面の重心をG1G2とする。
G1G2を通る直線を軸としてこの八面体を1回転させてできる立体の体積を求めよ。
ただし八面体は内部も含むものとし,各辺の長さは1とする。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル図形と方程式積分 座標設定図形的解釈体積計算

方針

(1) は正八面体を,互いに平行な上下2つの正三角形がずれて重なったものとして真上から見る。外枠は正六角形になり,1つおきの頂点を結ぶ2つの正三角形が見える。(2)は正八面体の頂点を座標軸上に置き,互いに平行な2面の重心を結ぶ軸を X=Y=Z として扱う。軸に垂直な平面で切った断面を軸のまわりに回転すると円板になるので,その半径を断面の頂点から求め,軸方向に1変数で積分して体積を出す。

解答

(1)

正八面体を1つの面を下にして置くと,その面と,それに平行な反対側の面が上下にある。真上から見ると,この2つの正三角形の投影が互いに逆向きに重なり,外枠は正六角形になる。したがって平面図は,正六角形の1つおきの頂点を結んだ2つの正三角形が重なった図である。

真上から見た平面図。外周は正六角形で、互いに逆向きの正三角形が重なる。

(2)

正八面体を,6つの頂点 (±a,0,0),(0,±a,0),(0,0,±a) をもつ立体として座標空間に置く。このとき隣り合う頂点間の距離は a2 である。辺の長さが 1 だから a2=1,a=12 である。

この正八面体は X+Y+Za で表される。互いに平行な2面として X+Y+Z=a,X+Y+Z=a 上の面を考えてよい。これらの面の重心はそれぞれ(a3,a3,a3),(a3,a3,a3)であるから,回転軸は X=Y=Z である。

軸方向の座標を s=X+Y+Z3 とおく。正八面体では aX+Y+Za なので,a3sa3 である。 X+Y+Z=3s で切った断面を考える。この断面は軸上の点を含む多角形であり,軸のまわりに回転すると,半径が断面内で軸から最も遠い点までの距離である円板を作る。その半径を R とする。

断面の頂点の1つは,Z=0 かつ X+Y=a を満たす点 (a+3s2,3sa2,0) である。この点の軸への正射影は,軸方向座標が s の点であるから,原点からの距離の二乗から s2 を引けば,軸からの距離の二乗になる。よってR2=(a+3s2)2+(3sa2)2s2=a2+3s22s2=a2+s22.したがって,求める回転体の体積はV=a/3a/3πR2ds=a/3a/3π2(a2+s2)ds=π(a33+a393)=10πa393.ここで a=1/2 だから a3=122 であり,V=10π93122=5π96である。

軸を含む平面で見た回転体。軸位置 s の断面は半径 R(s) の円板になる。

総評

(1) の平面図を正六角形として捉えられると,(2)でも面の重心を結ぶ軸が3回対称の軸であることが見えやすい。想定時間は25分前後,難易度は7,計算量は6程度。難所は正八面体そのものの断面積を積分するのではなく,断面を回転してできる円板の半径を求める点である。座標を置く場合は,辺の長さから a=1/2 を決めること,軸方向の座標 s と通常の距離を混同しないこと,積分範囲が [a/3,a/3] になることを丁寧に書くと安定する。

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出典: 東京大学 2008年度 前期 理科 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。