方針
まず曲線の通過点と符号を確認し, が上側の閉曲線, が下側の閉曲線を作ることを押さえる。上側では同じ 座標を与える2つの媒介変数 と を対応させると,縦の長さが になる。下側でも と を対応させると同じ縦の長さになるため,上下の面積は等しい。あとは から横幅 を用い,1変数積分で上側の面積を求めて2倍する。
解答
ではいずれも である。また では より , では より である。したがって の部分が上側の閉曲線, の部分が下側の閉曲線を作る。
まず上側の面積を求める。 に対して, と は同じ 座標を与える。実際, である。この2点の 座標は であるから,縦の長さは である。
また, では は から へ減少する。したがって横方向の微小幅は である。よって上側の面積を とすると、である。
ここで より,部分積分を用いて次に下側について確認する。 に対して と は同じ 座標を与え,それぞれの 座標は である。したがって縦の長さは となり,上側と同じである。横幅も同じなので,下側の面積も である。
よって曲線が囲む領域の面積の合計は である。
曲線は を共有する上下2つの閉曲線を描く。色は媒介変数の区間を示す。
別解
解法2(媒介変数の線積分)
方針
各閉曲線の符号付き面積を、媒介変数による線積分で求める。上側は 、下側は で閉じる。部分積分で端点項が消えることを確認し、両者の絶対値を加える。
解答
上側の閉曲線では であり、端点では なので、部分積分の境界項は である。
下側では だから符号が反対になるのは曲線を回る向きが反対だからであり、面積は絶対値を取る。よって囲まれる2領域の面積の合計はである。
総評
媒介変数表示の面積問題だが,最初に曲線が上下2つの閉曲線を作ることを確認しないと,積分区間を誤りやすい。想定時間は18分前後,難易度は6,計算量は5程度。 と を対応させる上側の縦割り, と を対応させる下側の縦割りが本問の中心である。下側は の係数 が大きくなるため一見上側と非対称に見えるが,対応する2点の差は同じ になる。この確認を省くと「上下の面積が等しい」という主張が根拠不足になる。