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東京大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

kを実数とし,座標平面上で次の2つの放物線C,Dの共通接線について考える。C:y=x2+k,D:x=y2+k(1) 直線y=ax+bが共通接線であるとき,aを用いてk,bを表せ。ただし,a1とする。

(2) 傾きが2の共通接線が存在するようにkの値を定める。このとき,共通接線が3本存在することを示し,それらの傾きとy切片を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式微分方程式・不等式 接線・法線判別式、パラメータ処理、場合分け

方針

直線y=ax+bをそれぞれの放物線に代入し,接する条件を判別式0で表す。Cからb=ka2/4を得る。Dについてはa=0では接線にならないことを確認し,yについての2次方程式の判別式を使う。a1ではk,baで表せる。(2)では傾き2からk=3/8を定め,a1の解を列挙したあと,(1)で除外されたa=1を別に調べて3本目を拾う。

解答

(1)
直線y=ax+bC:y=x2+kに接する条件を考える。交点のx座標は x2+k=ax+b すなわち x2ax+kb=0 を満たす。接するためにはこの2次方程式が重解をもてばよいので a24(kb)=0 である。したがって b=ka24 を得る。

次にD:x=y2+kに接する条件を考える。a=0なら直線は水平線であるが,Dの接線にはならないのでa0である。直線y=ax+bから x=yba であり,これをDへ代入すると yba=y2+k すなわち ay2y+ak+b=0 となる。接する条件は判別式0だから 14a(ak+b)=0 である。

ここにb=ka2/4を代入すると 14a{ak+ka24}=0 すなわち 14ak(a+1)+a3=0 である。a1より k=a3+14a(a+1)=a2a+14a である。またb=ka24=a2a+14aa24=(1a)(a2+1)4aである。

(2)
傾きが2の共通接線が存在するので,(1)にa=2を代入して k=222+142=38 である。

まずa1の共通接線を求める。k=3/8を(1)の式に代入すると a2a+14a=38 である。a0より両辺に8aをかけて 2a25a+2=0 を得る。したがって a=2,a=12 である。対応する切片は a=2:b=(12)(22+1)42=58, a=12:b=(11/2)((1/2)2+1)4(1/2)=516 である。

次に,(1)で除外されたa=1を調べる。Cに傾き1で接する直線は b=k(1)24=k14 より y=x+k14 である。Dとの接点条件を見るため,x=y2+ky=x+k1/4を連立する。直線からx=y+k1/4であるから y+k14=y2+k すなわち y2+y+14=0 であり,これは重解をもつ。したがってこの直線も共通接線である。

いまk=3/8なので,このときの切片は b=3814=18 である。以上より,共通接線は3本で,傾きとy切片は(a,b)=(2,58),(12,516),(1,18)である。

別解

解法2

方針

2つの放物線の接点をそれぞれ媒介変数で置き,接線公式から傾きと切片を直接比較する。判別式を使わずにk,bを得て,a=1も同じ接線パラメータで別に回収する。

解答

(1) C上の接点のx座標をrとすると,接線はy=2rx+kr2.したがってa=2rb=ka2/4である。

一方,D:x=y2+k上の接点のy座標をsとすると,接線はx=2sys2+k.これをy=ax+bの形に直せる共通接線ではs0であり,a=12s,b=s2k2s=14aakとなる。2つの切片を等置してka24=14aak.共通接線ではa0であり,さらにa1だからk=a2a+14a,b=(1a)(a2+1)4a.(2) 傾き2の共通接線があるのでk=222+142=38.a1ではa2a+14a=382a25a+2=0,よってa=2,1/2である。切片はそれぞれ5/8,5/16となる。

残るa=1では,Cの接点はr=1/2Dの接点はs=1/2であり,どちらの接線もy=x+k14=x+18となる。したがって3本の共通接線の傾きと切片は(a,b)=(2,58),(12,516),(1,18)である。

総評

難度6,計算量6。目安時間は22分。2つの放物線が互いにxyを入れ替えた形なので,接線条件をどちらも判別式0で処理すればよい。計算上の注意点はa=0が不可能であることと,(1)でa=1を割り算から除外していることの2つである。(2)ではa=2,1/2だけで終えると1本不足するため,a=1の特別な共通接線を必ず別に確認したい。

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出典: 東京大学 2017年度 前期日程 数学(理科)第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。