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東京大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

y=x3xにより定まる座標平面上の曲線をCとする。
C上の点P(α,α3α)を通り,
PにおけるCの接線と垂直に交わる直線をlとする。
Clは相異なる3点で交わるとする。

(1) αのとりうる値の範囲を求めよ。

(2) Clの点P以外の2つの交点のx座標をβ,γとする。
ただしβ<γとする。
β2+βγ+γ210となることを示せ。

(3) (2)のβ,γを用いて,u=4α3+1β2+βγ+γ21と定める。このとき,uのとりうる値の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

微分図形と方程式関数 接線・法線判別式、解と係数の関係、範囲評価、微分による最大最小

方針

法線の方程式を立て、曲線との交点条件を x の三次方程式にする。x=α は必ず1つの解なので因数分解し、残りの二次方程式が相異なる2実根を持つ条件を判別式で調べる。さらに、その2根が α と一致しないことも確認する。(2)は解と係数の関係で分母を α だけの式に直し、(3)は u=4α33α2+1 の開区間上の値域を、端点が含まれないことに注意して増減表で求める。

解答

(1)
曲線 C:y=x3x の点 P(α,α3α) における接線の傾きは 3α21 である。

まず 3α21=0 の場合を考える。このとき接線は水平であり、法線 l は直線 x=α である。曲線 C 上で x=α を満たす点は P だけなので、相異なる3点で交わることはない。したがってこの場合は除かれる。

以下、3α210 とする。法線 l の傾きは 13α21 であるから、l の方程式は y(α3α)=xα3α21 である。曲線 C との交点の x 座標は x3x(α3α)=xα3α21 を満たす。左辺は x3α3(xα)=(xα)(x2+αx+α21) であるから、(xα){x2+αx+α21+13α21}=0 と因数分解できる。

したがって、P 以外の2交点が相異なる実点になるためには、二次方程式 x2+αx+α21+13α21=0 が相異なる2実根を持てばよい。その判別式を Δ とするとΔ=α24(α21+13α21)=43α243α21.ここで z=3α21 とおくと Δ=3z4z である。 z>0 のとき、相加相乗平均より z+4z4 であるから Δ=3(z+4z)1<0 である。よってこの場合は不適である。

一方、z<0 のときは z>0 かつ 4/z>0 なので Δ=3z4z>0 である。このとき α2<1/3 であり、二次式に x=α を代入すると 3α21+13α21=z+1z となる。1z<0 なのでこれは0ではない。したがって残り2根は α とも異なる。

以上より、求める範囲は 13<α<13 である。

(2) β,γx2+αx+α21+13α21=0 の2解である。したがって解と係数の関係よりβ+γ=α,βγ=α21+13α21である。ゆえにβ2+βγ+γ21=(β+γ)2βγ1=α2(α21+13α21)1=13α21.(1)の範囲では 3α210 であるから β2+βγ+γ210 である。

(3)
(2)より 1β2+βγ+γ21=(3α21)=13α2 である。したがって u=4α3+13α2=4α33α2+1 である。 g(x)=4x33x2+1 とおく。x の範囲は 13<x<13 である。微分すると g(x)=12x26x=6x(2x1) であるから、増減は(13,0)で増加,(0,12)で減少,(12,13)で増加である。

値を確認するとlimx1/3+0g(x)=4(133)313+1=433,またg(0)=1,g(12)=34,limx1/30g(x)=433である。左端は開区間の端点なので値 433 はとらない。一方、x=0 は範囲内に含まれるので最大値 1 はとる。

したがって u のとりうる値の範囲は 433<u1 である。

別解

解法2

方針

交点方程式を xα で割り、残る2次式の判別式を z=3α21 で因数評価する。(2)は解と係数、(3)は uα の3次関数へ戻し、開区間の端点を区別して値域を決める。

解答

(1)
3α21=0 では法線が鉛直線 x=α となり、交点は P だけなので除く。そうでないとき、法線と曲線の交点方程式は(xα){x2+αx+α21+13α21}=0.z=3α21 とおくと、括弧内の2次式の判別式はΔ=3z4z=z23z+4z.z23z+4=(z32)2+74>0 だから、Δ>0z<0 と同値である。すなわち13<α<13.この範囲では 1z<0 で、2次式へ x=α を代入した値は z+1/z<0 だから、残り2根は α とも異なる。

(2)
残り2根を β,γ とするとβ+γ=α,βγ=α21+13α21.よってβ2+βγ+γ21=(β+γ)2βγ1=13α210.(3)
したがってu=4α3(3α21)=4α33α2+1=:g(α).g(x)=6x(2x1)より、(1/3,0) で増加、(0,1/2) で減少、(1/2,1/3) で増加する。値はlimx1/3+0g(x)=433,g(0)=1,g(1/2)=34,limx1/30g(x)=433.左端は含まず x=0 は含むので433<u1である。

総評

法線と3次曲線の交点を、既知の根 α で因数分解する典型問題。目安時間は18分。駿台分析では、3α210 の説明漏れと3次式のまま扱う答案が主な失点。判別式だけでなく、残り2根が P と重ならないこと、値域の左端が開いていることまで確認する。

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出典: 東京大学 2022年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。